フィールドノート

連続した日々の一つ一つに明確な輪郭を与えるために

2月25日(月) 曇り

2019-02-28 18:04:25 | Weblog

7時半、起床。

トースト、サラダ、牛乳、紅茶、林檎のコンフィチュールの朝食。コンフィチュール(ジャムよりもトロリとしている)はトーストに塗るのでなく、紅茶のお供にスプーンですくって口に運ぶ。

お昼に家を出て、大学へ。 

 戸山の丘は登山解禁になったが、春休みで大学に来る学生が少ないため、学生の姿をあまり見かけない。

 

今日の教授会は通常よりも1時間早く、午後1時から。昼食を食べている時間がなかったため、馬場下町の交差点の鯛焼き屋で買った鯛焼き一匹を急いで頬ばって会議室へ直行する。終わってからゆっくり食事はしよう。

ところが今日の教授会は議題がたくさんあって、3時間もかかった。終わったのは午後4時、腹ペコである。とにかく何かを口に入れようと外出。

39号館(第二研究棟)の入口前に白梅が咲いている。

39号館の横を通って36号館前の広場に出る辺りで八重椿の開花も始まっている。

腹ペコでも花の下で足を止める(それを写真に撮る)ことができるくらいの気持ちの余裕はまだあることを自覚する。

「タビビトの木」でバインミー(ベトナムサンド)とカフェラテを注文。私が注文をした後に、支払いをした客がすぐに店を出ないでマスターと旅の話を始めた。東南アジアをバックパッカーしたときの話だ。この店に相応しい会話ではあるが、マスターのほかには店員はいないので、その会話が終わってくれないことには私の注文したバインミーは作ってもらえない。「あの~、私の注文、通ってますよね」とでもいうべきだろうか。しかしせっかくの楽しげな会話をそういうクレームまがいの言い方で遮断するのは無粋である。「こう見えて、飲まず食わずの旅が続いていてね、腹ペコなんだ。何か食わせてもらえるかな」とでも言ってみようかしら。他にも、「日が暮れる前に戻らないと私を信じてくれた友人が殺されてしまうんだ。悪いが、急いでくれないか」(「走れメロス」バージョン)などいくつかのパターンを考えたが、それを実行に移す前に客は出て行った。やれやれ。  

う、うまい。

 店内の壁にたくさん写真パネルが展示されている。写真展のようである。

そういえば、私は今日で3日連続この店に来ているが、いつも奥の壁際のテーブルに(実はそこは私のお気に入りの席なのだが)同じ女性が座っているな。テーブルの上にはクラシックなカメラが置かれているし、あの方が作家さんなのかもしれない。 

やはりそうだった。私が写真パネルを見ていると、挨拶に来て下さった。花澄(かずみ)さんとおっしゃる。写真家としてはまだキャリアは浅く、今回が2回目の写真展だが、これまでTV・ラジオ・舞台などで活動してこられたそうである。

今回の写真展は台湾を旅行中に取った写真で構成されている。市場の人々を撮った写真が多かったが、どの写真もカメラに向かってフレンドリーな表情をしている。街で人にカメラを向けるというのはなかなか勇気のいる時代になってきているが、「写真撮らせてもらっていいですか」と声をかけてOKをもらえるというのは、彼女が醸し出すフレンドリーなオーラによるものだろう。バービー山口の写真が好きだそうで、なるほどと思った。今回の写真展の初日に彼は来てくれたそうである。

写真展は3月3日(日)までやっている。おそらく彼女は期間中は毎日いらしているのだろう。

バインミーとカフェラテと花澄さんとのおしゃべりで空腹は満たされ。

7時ごろ、卒業生のレイナさん(論系ゼミ6期生)が仕事終わりにやってきた。ずいぶんと久しぶりである。確認したらちょうど2年ぶりだった。 

でも、その2年の空白をを感じさせないところが彼女の持ち味である。いや、彼女だけでなく、それは私の持ち味でもあるのかもしれない(笑)。 

この2年間の出来事をあれこれ聞いていて、一番びっくりしたのは(ブログに書ける範囲内で)、伊豆大島の「椿の女王コンテスト」に出場して決勝まで残ったという話だった。これがそのときの写真。おお、似合うね。

私がびっくりしたのは決勝に残ったことではなく、そういうイベントに応募したということにである。そういうのを目指す人だとは知らなかった。彼女曰く、20代も半ばとなって、いまのうちにいろいろなことにトライしてみたいという気持ちがとても強くなったそうである。

一般に人生の半ば(中年期)にそうした気持ちは強くなるものだが(人生の残り時間の感覚が強まるため)、折々の時期の中間地点(10代半ば、20代半ば、30代半ば・・・)でも似たようなことは起こるのである。

さらに、彼女はエキストラというものも経験したそうで、具体的には、昨年の夏ドラマ『dele(デリー)』のある回に出たそうである。これはそのときの写真(あとからテレビの画面を撮ったもの)。主演の菅田将暉の向こう側、赤い線で囲んだのがレイナさんである。このシーンの撮影終了後、彼女が菅田に「お疲れ様でした」と挨拶したら、彼もちゃんと彼女の目を見て「お疲れ様でした!」と言ってくれたそうである。彼女が彼の大ファンになったことはいうまでもない。

いろいろ頑張っているんだね。「はいっ!頑張ります!」

奥田民生の『イージュー★ライダー』をふと思い出した。

 幅広い心を くだらないアイデアを

 軽く笑えるユーモアを うまくやり抜く賢さを

 眠らない体を すべてほしがる欲望を

 大げさに言うのならば きっとそういう事なんだろう

 誇らしげに言うのならば きっとそういう感じだろう

「すぎうら」に食事に行く。 

海鮮サラダ。 スタートはこれと決めている。

 春野菜の天ぷら。蕗の薹、ウド、筍、アスパラなどを塩でいただく。 

 いつもは天ぷらでいただく穴子を今日は白焼きで。これがとっても美味でびっくりした。ほどよい歯ごたえと香ばしさ。塩で食べたり、ワサ醤油で食べたり。次回は照焼き(蒲焼)でいただいてみようかしら。

豚の角煮。菜の花や小芋と一緒に。 

煮汁はもちろんご飯をもらってかけて食べました。汁ダクでね。 

彼女はそういう品のないことはしないで、〆は茶そば。 

彼女はこの店の料理が気に入ったようで、今度は家族を連れて来たいそうだ。ぜひご両親と妹さんにご馳走してあげるといいですよ(次回のボーナスが出た頃かな)。 

研究室でいっぱいおしゃべりをしたせいで、「カフェゴト―」でお茶をする時間がなくなった。「カフェゴト―」のケーキは次回のお楽しみにしましょう。今度は2年なんて時間を空けずに会いましょう。そのときまた新しい話題で私を驚かせてください。

11時、帰宅。

彼女にいただいたおみやげの羊羹でお茶をする。 

2時、就寝。