フィールドノート

連続した日々の一つ一つに明確な輪郭を与えるために

11月4日(木) 晴れ *松本旅行二日目

2021-11-05 10:55:33 | Weblog

7時半、起床。自然に目が覚めた。いや、自然光に目が覚めたというべきだろう。

今日も晴天。山の裾野に朝靄が出ている。

パソコンを立ち上げて、メールをチェックする。今日の午前0時からオンデマンド授業の新しいコンテンツが公開されているのだが、何かミス(音声不良とか講義資料の不備とか)があれば、学生からメールが来ていると思うからである。とくに問題はないようである。なお、昨日の午後11時59分が締め切りの前回のレビューシートは昨日一日で162通提出されていた。実に全体の半分近い学生が最終日にレビューシートを提出したというわけだ。やれやれ。内容をチェックするのは東京に戻ってからだ。旅先では仕事はしないので。

NHKのニュースをかけたら今日の予想最高気温が出ていた。松本17度。どちらかというと暖かい。少なくとも寒くはない。

そのまま本日の『カムカム・エヴリバディ』を観る。おはぎが食べたくなる。

朝食を食べに出る。ホテルは素泊まり(朝食なし)である。その方が安上がりだし、なにより食べたいものをたべたい。

女鳥羽川の一ツ橋のたもとにある「まるも」に行く。おそらく松本で一番有名な老舗のカフェである。私が初めてここに来たのは大学3年生のときである。二浪して信州大学の医学部に入った高校時代の友人に会いにいったときに、ここに連れてきてもらったのだ。

ここのモーニングセットは人気がある。

室内は松本民芸家具で統一されている。

厚焼きトーストとブレンドコーヒー。サラダは先に出てきたので、半分くらい食べてしまっている。

ホテルに戻り、住吉美紀の「ブルー・オーシャン」をライブで聴きながら、昨日のブログを書く。

ブログをアップして、出かける。

いわし雲が広がっている。

高砂通りを歩く。仲通りとは並行の1つ隣の通りである。人形店が多い。「水」とあるのは湧き水のことである

この地域の雛人形は紙人形である。

もう見慣れたが、初めて目にしたときは、衝撃的だった。

自転車博物館なのだが、いまだに入る勇気がない。観光客が出入りするのを見たことがない。

中古本と中古レコード・CDの店「アガタ」。松本に来たときはいつも立ち寄る。

店頭の200円均一の単行本の中に清水幾太郎の本が3冊あった。『倫理学ノート』『人間を考える』『「戦後」を疑う』である。『倫理学ノート』が200円とはめちゃくちゃ安いが、持っている本を買うのもどうかと思い、

松田道雄『わが生活 わが思想』を購入。松田は清水より一つ下の1908年(明治41年)の生まれで、『育児の百科』は育児書の超ロングセラーである。

店番をしている女性に「いつもは男の方がお店に出てますよね」と尋ねると、「主人です。二人で交代でやってます」とのこと。外観が新しいお店なので、「いつからやられているのですか?」と聞いたら、(先代からなのだろう)「開業して70年ほどになります」とのこと。品ぞろえのしっかりした古書店らしい古書店だ。

あがたの森通りを歩く。

ギャラリーカフェ「Gargas」へ行く。

店主さんご夫妻と「おひさしぶりです」の挨拶。

リンゴジュースで渇いた喉を潤す。

チキンカレー(小)。この店に来たときはたいていこれを注文する。「小」にしておくのはカフェ巡りの心得である。一店でお腹いっぱいになってはいけないのだ。

月替わりの2階のギャラリーは今月は「ようさん工房」(百瀬陽子)展。

昨日からだったのだが、人気の作家さんらしいので、混むだろうと思い、一日ずらして来た。

婦人物の衣服や小物。

あまり衣服に関心のない人生を歩んできてしまったが、来世、女性に生まれたら、いや、また男性に生まれても、衣服を楽しむ生活を送ってみたいと思う。きっと送れそうな気がする。

店主さん夫妻は写真NGなので、いないときを撮ったが、カウンターの常連客の女性と店主さん夫妻のおしゃべりに私も加わらせていただいた。

抹茶のパンナコッタとブレンドコーヒーを注文。お皿が素敵だ。

食後の散歩はあがたの森公園

旧制松本高校の跡地でもある。

日本庭園風の池などがある。

一面の低木の紅葉。

高低差もあって、散策を楽しめる。

これから紅葉・黄葉も見ごろだろう。

校舎の中からピアノを練習する音が聞こえてくる。

「高橋ラジオ商会」に顔を出す。

以前の店舗の看板をあえてそのまま残しているだけで(趣がある)、カフェ「栞日」である。

店主の奥様と「おひさしぶりです」のご挨拶。「もう大丈夫なんですか。お身体を悪くされて入院されたと伺ってましたが」と言われる。「入院? それは坂井先生情報ですか?」「はい」う~ん、それはだれか別の方の話じゃないかな。

二階に上ると、私の一番のお気に入りの窓際の机には先客がいたので、中央の丸テーブルに座る。コロナ対策のためだろう、テーブルの数が少なくなっている。

ここにしばらく滞在しよう。そういう空間である。

シナモンドーナツとホットジンジャーを注文。

日元あたるという人の『お仕事』というコミックを手にとる。紐綴じである。

主人公があるアルバイトをするのだが、とても面白い。不思議な世界観だ。村上春樹の短編小説を読んでいるような気分になる。

全6話、大人買いをする。500円×6冊=3,000円。帰りの特急の中で読もう。

窓際の机の先客はまったく席を立つ気配がない。また明日来よう。

買った本の支払いは一階のカウンターで。

店主の菊地さんは向かいの「菊の湯」の受付にいるそうだ。「顔を出してやってください」と奥様に言われる。

廃業寸前の先頭を菊地さんが引き継いだのだ。銭湯は地元(ホームタウン)のために必要なものであると考えてのことである。考えるだけなら私にもできるが、実行するのがさすが菊地さんである。

「おぉ!」「やぁやぁ」のご挨拶。受付の中には今日から勤め始めたアルバイトの女性がいる。

ブログ用にマスクを撮った写真を撮らせていただく。髪が伸び(ぼうぼう)、髭もたっぷり。「地に足が付いた浮世離れの人」である。

また明日来ますね。

高砂通りの「田園ベーカリー」に寄っていく。

「あらぁ!お久しぶり」と店主の千佳さん。「お久しぶりです。お元気でしたか」の挨拶。「田園」は千佳さんの姓の「園田」をひっくり返したものだが、ご出身が大田区の「田園調布」であることもかけている。東京には全然帰っていないそうである。

クリームパンと紅茶をイートイン。

ガラスに「今日もクリームパン作りました」の張り紙。クリームパンは男性に人気が高いそうだ。女性はあれこれ食べたがるが、男性はクリームパンにこだわるとのこと、それはカフェに置き換えれば、男性はリピーター派が多く、女性は新規開拓派が多いというのと似ていると思った。

美味しいクリームパンである。

店を出ると下校の高校生たち(中学生じゃないよね)。『白線流し』というドラマがあったな。

コンビニに寄って買い物。

部屋に戻るとちょうど日没の時刻だった。乗鞍岳の辺りに陽が沈んでいく。

『スカイロケット・カンパニー』をライブで聴きながら、今日撮った写真の整理(ブログの構成)。

6時半ごろ、夕食を食べに出る。「パルコ」の前を通る。

「うらしま」に行く。ここも必ず顔を出す店だ。

居酒屋だが夜も定食が食べられる。

さわらの西京焼き定食に単品でメンチカツを付けてもらう。ドリンクはウーロン茶。井之頭五郎みたいじゃないか。隣の若い女性の一人客はビールを飲んでいた。

メンチカツにはとろりとしたソースをかける。

小鉢も充実している。サラダ、ほうれん草の胡麻和え、野沢菜。

カウンター席の目の前にはお酒の瓶がずらり。

ホテルに戻り、『プレバト』の後半(俳句コーナー)をライブで見る。

風呂から出て、『ジェットストリーム』をライブで聴きながら、今日の日記を付ける。

1時、就寝。