フィールドノート

連続した日々の一つ一つに明確な輪郭を与えるために

2月7日(水) 晴れ

2024-02-07 19:12:52 | Weblog

8時半、起床。

今日は王将戦第4局の一日目。ネットTVの中継を点けたら、先手の藤井が6五角と筋違い角を打った局面が出て、びっくりする。後手の菅井が角筋を止めずに三間に飛車を振って、藤井が挑発に乗る形で2二角成と自分から角を交換し(後手は2二同飛)、6五角と打ったのである。藤井の一歩得が予想される局面で、AIの形勢判断は7手目にして早くも藤井がいくらか指しやすい。

チーズトースト、ベーコン&エッグ、サラダ、牛乳、珈琲の朝食。

食事をしながら本日の『ブギウギ』(録画)を観る。スズ子の父梅吉が孫の顔を見に香川から上京してきた。帰っていくとき、後ろ姿で懐から紙吹雪を飛ばした。花道を去っていく役者のようであった。これが梅吉の最後のシーンなのであろうか。一方、羽鳥はとうとう『東京ブギウギ』の曲を完成させたようである。歌詞はあとから作詞家が付けるのか。

午前のお菓子は藤井はわらび餅と冷茶。

菅井はシュークリームとオレンジジュースとアイスコーヒー。

昨日のブログを書きながら、将棋を観戦。

私の後ろの窓辺でチャイも観戦。「ここからじっくりとした手将棋(定跡のない戦い)になりますね。」

昼食休憩前の局面。藤井が3八の銀を4七に上がったところ。えっ、ここで4七同馬とされたらどうするのだろう。同金、同飛成で二枚替えではないか。しかし、後からネットの解説を見たら、4七同馬のときに4三歩と打つ手があって先手優勢になるのだそうである。なるほど。

昼食は二人ともチャーシューメン、ミニチャーハン、餃子と町中華のようなメニュー。けっこうなボリュームである。

二人の昼食休憩が終わって、対局が再開した。1時間ほど観戦したところで私の昼食タイム。本当は二人の昼食休憩に合わせて私も昼食を食べればよかったのだが、12時半~13時半ではまだお腹が減っていなかったのである。

昼食を食べに出る。気になる局面ではあるが、一日目だから、そうバタバタとは進まないであろう。

昨日とは打って変わって青空が広がっている。

「ホンズ・キッチン」に顔を出す。

この時間だと客は私だけ。

ブン・チャージョーを注文する。

メニューの写真では甘酸っぱいソース(甘酢のようなものだと思う)というのは小皿に入って出てくるが、私はたくさんかけて食べるので、容器のまま出てくる。

寒いときは汁のあるフォーを注文することが多いが、私はこの汁なし麺と揚げ春巻きの組み合わせが好きである。

店内でかかっている歌はベトナムの歌のようである。スマホに入れてあるSHAZAMという音楽認識ソフトで調べたら出てきた。日本の歌謡曲のようなものだろうか。ホンさんに尋ねたら「少し昔に流行った曲」とのことだった。

スタッフのタンさんに好きな日本の歌はありますかと聞いたら、「さくら」が好きだという。「さくら」? ♪さくら、さくら、のやまもさとも みわたすかぎり~の唱歌「さくらさくら」のことだろうか。それともJポップのミュージシャンたちが歌っている桜ソングのどれかだろうか。

「これです」とタンさんがスマホで検索した画面を見せてくれた。いきものががりの「SAKURA」だった。

  ♪さくらひらひら 舞い降りて落ちて 揺れる想いのたけを抱きしめた

   君と春に願いしあの夢は  今も見えているよ さくら舞い散る

日本語学校で勉強しているときに教室でみんなでよく歌ったそうだ。

歌は「SAKURA」が好きだが、花は梅が好きだという。白梅と紅梅どちらが好きですかと聞いたら、紅梅と答えた。子供とよく梅の公園に行きますというので、どこにある公園ですかと聞いたら、スマホの写真を見せてくれた。池上梅園だった。ベトナムにも桜や梅はあるが、寒い場所(高地)に咲く花で、街では見られないという。

もうすぐベトナムはお正月を迎える。ベトナムのお正月の様子を話してくれた。今年は帰れないけれど、来年のお正月には帰るつもりだと言った。

支払いを済ませて、財布に千円札がなくなってしまったので、銀行の支払い機で両替しようかと思ったが、スイカのチャージを使う(一万円札で千円をチャージしてお釣りをもらう)ことにした。

千円でどこまでいけるだろうか。東海道は大磯あたりまでか。京急だと久里浜までか。

総武線だと蘇我まで。

常磐線だと取手まで。

武蔵五日町、武蔵増戸、武蔵引田・・・聞いたことのない駅が並んでいる。何線なのかもわからない。たぶん行くことはないだろう。

帰宅したときの盤面。

藤井のお八つはロールケーキとアイスティー。

菅井はオレンジジュースとアイスコーヒー。

藤井が1時間近い長考の末、5六銀と出た。飛車交換を迫る手だ。菅井が飛車交換に応じるか(4八飛成)か、交換を避けるか。大きな勝負所である。

菅井が長考に沈んだ。気合としては4八飛成で、AIもそれを最善手としている。

結局、菅井は1時間半考えて、次の一手を封じた。

夕食(対局者ではなく私の)はハンバーグ、サラダ、スープ、ごはん。

食事をしながら『不適切にもほどがある』第2話(録画)を観る。突然のミュージカル展開は毎回の決まり事のようである。

ゼミ論集の編集作業。最後のゼミのときにいただいた花はまだ元気である。

風呂から出て、今日の日記を付ける。

2時、就寝。


2月6日(火) 小雨のち曇り

2024-02-07 13:29:53 | Weblog

8時、起床。

ベランダにチャイを出してやると、珍しそうに雪を踏んでいる。

チーズトースト、スープパスタ、目玉焼き、ソーセージ、サラダ、牛乳、珈琲の朝食。

新聞に利根川裕さんの訃報が載っていた。「作家」とあるが、私にとっては深夜のバラエティ番組「トゥナイト」の司会者であった。映画監督の山本信也さんとの掛け合いが思い出される。ご冥福をお祈りします。

藤井聡太の去年のタイトル獲得賞金&対局料が1億8634万円で史上一位を記録したという記事が載っていた。CMなどにも出演しているから年収はもっと多いわけだが、八冠すべてを独占したのだからもっといってもいいように思える。

昨日のブログを書いてアップする。

仕事関連の諸連絡。

2時頃、昼食を食べに出る。矢口渡(やぐちのわたし)の「燈日」へ行く。

最初、カウンター席に座ったが、二人席が空いたのでそちらに移動。カウンター席は足が床に着かないので落ち着かない。

鱈の野菜あんかけ定食を注文する。

この店の定食は上品である。第一に味付けが、第二に盛り付けが、そして第三に分量が。とくに今日は鱈が二切れだったので、最後は野菜あんかけを残ったごはんに掛けて食べた。

食後にガトーショコラとブレンドを注文する。

鞄に入れてきた小島政二郎『俳句の天才ー久保田万太郎』を読む。万太郎の句に与えた江戸中期の俳人炭大祇の影響を指摘する下りが興味深かった。

 「万太郎はマイナー・ポエットが好きだった。(中略)彼以外に「炭太祇」のような俳句作家を誰が見付けることが出来るだろう。二つ三つとい云いたいが、少し太祗の句をご覧に入れる。

  春雨やうち身痒がる相撲取り

  下萌えや土の裂け目のものの色

  堀川や家の下ゆく春の水

  留守の戸の外や露おく物ばかり

 どこかに万太郎を思わせる句ばかりとお思いにならないだろうか。

  川下に網うつ音やおぼろ月

 これは太祇。

  川下何事もなき川上の雲の峰

 これは万太郎。句境は全く似ているとは云えないが、でも、他人ではない。(中略)

 彼は、太祇の句によって開眼したことは間違いない。でも、大本山芭蕉によって開眼したのではなく、太祇という云わば末寺で開眼したことに自分の句に自信がもてなかったのだろう、『みちしば』(注:万太郎の最初の句集)を出版するとき時、芥川龍之介に序文を書いて貰っている。
 芥川は万太郎の句を抒情詩だと評価している。「久保田の発句は東京の生んだ『歎(なげ)かひ』の発句であるかもしれない」とも云っている。その点、水上滝太郎が万太郎の小説を全く同じように評価しているのと一致しているので、彼は自分の句に自信を持ったと思う。もっと皮肉な見方をすれば、芥川が序文の最後に「発句をひとつ作って久保田氏の一笑を博することにした」と云って、こんな句を書いている。

  冴え返る隣の屋根や夜半の月

 この句を見て、万太郎はもっと自信を得たのではあるまいか。」(18-22頁)

「燈日」には1時間ほど滞在した。

  踏切や明日には消えてしまう雪 たかじ

蒲田に戻って、その足で床屋に行く。話好きで長く勤めている理髪師さんと駅前のアーケードに昔あった店の話などをする。

今日の関東はこの冬一番の寒さらしい。都心は5℃。でも、風がないので、体感はそれほどでもない。

帰宅して、久しぶりに(一年ぶりくらいだろうか)、アマゾン・プライムで映画を見る。『花束みたいな恋をした』。3年前の冬に公開された作品だが、コロナのこともあって、観そびれてしまっていた。学生のレポートを読んでいて、この作品に言及したものがあったので、アマゾン・プライムを検索したら、観られることがわかったので、観てみたのである。

作品の序盤、何度目かのデートのときに、ファミレスで「付き合ってください」とお互いが告白するこのシーンはなかなかよかった。注文していないチョコレートパフェを運んできた店長のミスのおかげだ。

作品の終盤、ファミレスで別れる別れたくないの話をしている彼らのそばのテーブルに初々しいカップルが座って楽しそうにおしゃべりを始めた。

あの頃の自分たちをみるようである。

その若いカップルの女の子の方が清原果那だったのにはびっくりした。朝ドラ『おかえりモネ』が始まる前だ。

よく作られた作品だと思ったが、物語の世界にどっぷり浸ることができなかったのは、坂元裕二の脚本の技巧やキャスティングの面白さの方に意識が向いてしまったためである。最近読んだばかりの雨宮まみがモデルと思われる「恋愛生存率」というブログの書き手が自殺したという話(主人公の女性のモノローグ)が海辺のシーンで出てきたが、こういうものまで取り込むのかということに感心してしまった。

2時間ちょっとの作品だったが、やはりずっとディスプレイを見ていると視神経が疲れる。

夕食は鰺、茄子とベーコンの煮びたし、サラダ、大根の味噌汁、ごはん。

食事をしながら『春になったら』第4話(録画)を観る。主人公の父親の高校時代の同級生役で中井貴一がゲスト出演していた。木梨とはセリフ回しが全然違う。

至急に対応しないとならない案件が発生し、大いに慌てたが、大事にはいたらず一件落着。

風呂から出て、今日の日記を付ける。

1時半、就寝。