8時半、起床。
ある場所にある時刻までに行こうとして、次々にトラブルが起こり、どうしても辿り着けないというよくあるタイプの悪夢で目が覚める。
胡桃パン、ソーセージ、サラダ、牛乳、紅茶の朝食。いつものトーストでないのは、食パンを切らしているからである。今日、『ベイクマン』に買いに行こう。
永瀬九段を挑戦者に迎えた王将戦第一局二日目。昨日は対局があることを失念していた。
永瀬の脇にペットボトルのほかにゼリー飲料がたくさん置かれている。対局中のエネルギー補給だろうが、こういう棋士は珍しい。TVの画面に映らない反対側に置くことは考えないのだろうか(もしかしてスポンサー契約でもしているのかしら)。
局面は相ががりの将棋から永瀬が積極的に攻勢に出ている。形勢はほぼ互角だが、永瀬の研究通りに進んでいる印象。
上の局面から後手の藤井は2三金と一つ寄った。とたんにAIの形成判断が先手優勢に傾いた。ここで永瀬が次の一手を長考に沈む。AIの示す最善手は1二角と打つ手だったが(それなら優勢を維持できた)、永瀬は7一角と打ち(悪手ではないが凡手)、形勢は再び互角(永瀬がいくらか指しやすい)に戻った。
対局の昼食休憩の間に「ベイクマン」に取り置きをお願いしている食パンを取りに大森まで出かける。しかし、私はここでミスをした。午前中に電話で取り置きをお願いしたとき「4時頃に伺います」と行っていたのである。だから家を出るときに「早めに行きます」と確認の電話を入れるべきだったのだ。店に着いてみると、私の食パンは午後に焼く分を取り置きするつもりだったようで、午前に焼いたパンはもう残っていなかった。お店の方はすまなそうな顔をしたが、私がいけないのである。「もう一度、夕方に来ます」と言って引き返す。
昼食は蒲田駅で購入した崎陽軒のシウマイ弁当。
将棋の方は難所に差し掛かって手はほとんで進んでいなかった。午前中は無料で見られたAbemeTVの対局中継だが、午後は有料になった。これまで太っ腹でタイトル戦は無料で視聴できたのだが、いよいよ資本主義の精神(商売っ気)を発動させてきたか。すぐに登録をする気になれず(やり方もわからない)、アマチュア(元奨励会員)がユーチューブでやっている対局解説の方を見ることにする。
4時を回った頃、再び大森まで出かける。
食パン2斤(六枚切り)を購入する。
ジャーマン通りを大森駅に向かって歩いていると、東の空の低いところに大きな月が出ていた。満月の一日前の月である。
蒲田に戻って来る。月は付いてくる。
太陽はすでに沈んでいる。
月は浮上している。
買ってきた食パンを一枚一枚ジップに入れて冷凍庫する。
形勢は互角だが、追い上げている後手藤井の方に勢いが出て来た。盤面は藤井が7七歩と打ったところ。これを同銀(以下、同桂成、同桂)なら互角の形勢が続くはずだった。しかし、6五馬と桂馬を取ったために、7八歩成、同玉、4四金と進み、形勢がいっぺんに藤井優勢に傾いた。最後の4四金は5五の香車を守りながら、3四の角打ちを見せたすこぶる味のいい手。
以下、手はバタバタと進み、後手の2三角打ち(王手)が実現した。こうなるともう先手は守りようがない。そして後手の王の守備は堅く、攻めようもない。
敗勢の永瀬は次々に勝負手を放つものの、藤井にしっかり受けられて、矢折れ刀尽きた。下は投了図。永瀬は初戦を先手番で、しかも研究が功を奏して中盤までは優勢に進めながら敗れたのは痛い。これではやくも次の第二局が正念場である。
それにしても対局室のライブ中継が見られないのは物足りなかった。棋士の表情が見たいのだ。そして局後の挨拶や感想戦も聴きたかった。
夕食は海鮮丼、千枚漬け、麩の味噌汁。
イクラ、サーモン、鰺の笹漬け、大葉。
食事をしながら『ホットスポット』の初回(録画)を観る。主人公(市川実日子)を交通事故から救ってくれた職場の同僚(角田晃広)が「実は自分は宇宙人で」とカミングアウトする。バカリズムらしい小ネタ満載の「SF史上かつてない少スペクタクル」。よくこういうアイデアを思いつくものである。
オンデマンド授業の収録。
風呂から出て、今日の日記を付ける。
一日に「ベイクマン」に二度も遠征したせいで、今日の歩数は9千歩。
1時半、就寝。