嗚呼、オーベルジュへの道

長野県佐久市にあるホテル「おいまつえん」CEO兼こづかいさん(爆)の日常

最強寒波キタ!!

2017-01-14 08:33:48 | ももちゃんの遠足

例外的に暖かかったお正月も過ぎて、やれやれ、のんびりとサボってやるかと考えていたのですが、そこは性分(爆)。

3月に提出予定の所得税確定申告にむけた、数字の準備に余念がない昨今でございます。

んが、ここへきて、今期最強クラスの寒波が襲来!!

普通の冬型でしたら、長野県北部中心に降雪があって、こちら県の中部では晴れる、というパターンですが、上空5000mでマイナス40度を下回るクラスのやつが来た場合には、中部でも降雪となります。

南岸低気圧とはまた違う、本物の寒さをともなったやつですから、最低気温マイナス10度をうかがうレベルの冷えがやってまいります。

じつは、今年は元旦から水道関連のトラブルに見舞われて、大騒ぎ(涙)。

え?なに凍結?

いへ、そこも心配ですが、さすがに対策済み。

客室の水の出具合がどうもおかしい、というお客様からのクレームがあって、さてわフィルターのつまりか、という訳でお部屋にうかがって、水栓の様子を見ながら、地下40mの井戸から水を汲み上げている本元のバルブを閉めて、フィルターの掃除をおこない、さてこれでいいぞ、というわけで

再びバルブを開けるのですが、あれ、感触がおかしい!

バルブがくるくる回っちゃう。しまっているのを開けているはずなのに、その感触がないぜ(滝汗)。もしかして、すでにバルブは開いているのか、と考えてポンプのスイッチを入れてみるのですが、水は汲み上がっておりません。

そりゃそうだ、さっきしめたぢゃん(爆)!

この時点で、午前10時過ぎ。それも元旦の、ですよっ!!日本国民、ほぼ8割のみなさまが元旦ののんびり気分、通称「お屠蘇気分」を味わっているそのさなかに、この降って湧いたような生き地獄が目前に出現したのでございます〜。

ううむ、困った、このままですと、全館送水ストップ。万が一の場合には水道水の送水を、といいたいところですが、一本の水道管に井戸水と水道水を交互に送り込むことは、クロス配管と呼ばれ、実に法律で禁止されております。

客室の予約は今日も満室!!このままですと、お客様全員、宿泊をお断りする始末となって、さらにぢごくを見ます。

とりあえず、自分でなんとかするしかない、というわけでバルブをくるくるやってみるのですが、感触は変わらない。というかそれしかできることがないわけで、過去のキヲクを頼りにポンプに差し水をして、起動を誘致する、だとか色々やるのですが、改善いたしません。

困り果てて、とりあえず部屋にいるお客様に電話をして、送水が止まっている旨を知らせておき、馴染みの設備屋さんに電話をしてみるのですが、危惧した通り、そこは元旦ですよっ! 案の定、旅先である由。

同業者に出張できそうな(奇特な)お方はいませんか、と言っておすがりしてみましたら、ひとりだけ、奇跡的に地元にいる人がつかまったというわけで、派遣していただきますた。

待つこと40分で到着した、見覚えのある青年に事情を説明して、あれやこれやとポンプをいぢるのですが、改善いたしません。もしかしてポンプではなく、バルブ本体の問題なの?というわけで、みたこともない巨大なレンチでバルブを取り外してみますと〜

ガーン、送水管の開閉を行うバルブの内部パーツが折れて送水管の中に落っこちているでわありませんかぁ〜〜(エコーがかかる)!!閉めた状態のまま、ポキリと折れて沈んでしまったので、どんなに回してみても、そりゃあ再開通はいたしませんわな。

原因は腐食。数えれば設置からは30年(爆)。

バルブの代替えが現場にあれば良いのですが、そんなもの、あるわきゃない。さいわい、ドライバーでバルブ内をほじってみますと、パーツを取り出せそう。落っこちた本体を取り除き、開閉バルブそのものを開けたままの状態で、組み上げて急場をしのぐという起死回生策だぁ〜!

というわけで、ポンプへの通電と同時にめでたく送水再開!!

約2時間の断水でコトは収まったのですが、ハァ〜、やれやれ。

まさか元旦の朝一にこれかい、と前途が思いやられる2017の年明けの珍事でございましたとさ。

ちなみに、設備屋さんによれば、長野県内での水道管埋設にあたっては、地表面から60〜70cmのところまで掘り下げて埋めるのが常識。

それよりも浅いと地面自体が凍りついてしまって、一発で凍結する由。

山梨県の一部や静岡、関東などの温暖な地方では30cm程度が一般的であるが、それでもマイナス5度いへ、4度程度でも、凍結の可能性があるそうな。

温暖な関東方面にお住いの方でも、水道管への凍結防止帯の装備は、保険のつもりで是非とも、との伝言がございました。

凍結防止帯は、いまどきホームセンターで1000円(1m)も出せば買えちゃいます。

仮に、水道管凍結→放置→水道管破裂→放水(爆)という最悪の事態に陥った場合、復旧には内外装一式含めて50万円程度が請求される場合があることから、まさに保険ですね、これ。

また、マンションなどの高層建築においては、タンクの位置によりますが、上層階、下層階への被害も予測されることから、さらにヒサンな結果が待っています。ヘタすると、損害賠償請求がまわってきて、調停ののち裁判沙汰だ、なんてえのもまんざら冗談ぢゃない。

また、「放水」によって、水道料金が、ひっくり返るような高額になる場合があるわけですが、設備屋の書類提出があれば、その半額(額は自治体による)が払い戻される場合がございます。

寒冷地においては、度重なる冷えで凍結と解凍を繰り返すうちに水道管が徐々に破損、そこから「有料の」水道水がにじみ出るような感じで垂れ流された結果、メーターの指針が前月比1200パーセントだ、などという請求書が回ることすらあるのです。

テキは目に見えない壁の裏側。水道管の破損とくれば、ポタポタ漏れる、というイメージですが、必ずしも目に見えるケースばかりではない、ということですね。

つい昨日見かけたフェイスブックのさるページには、かように徐々に漏れ出した水が氷となって体積が増した挙句に壁を変形させている、というオソロシー画像が上がっておりました。

というか、これらすべて経験済みだというから、私の人生も全く空恐ろしいことでございます(苦爆)。