先日サラエボを舞台にした映画(3/15日のブログ参照)を観たので、坂口尚(ひさし)の漫画『石の花』を読みかえしてみた。初出は1986年『月刊コミックトム』。
物語は1941年の旧ユーゴスラヴィア・スロヴァニア地方から始まり、1945年5月にチトー率いるパルチザンが新しいユーゴスラビアを建設するまでを描く全5巻。日本から見ると遠いユーゴがいくつもの国に分離独立した背景がなかなか理解しにくいのだが、この漫画はそれを理解する手助けをしてくれる。優れた作品とはそういうものなのだろう。ただ、全5巻の中で1943年までが5巻目終わり近くまでを占めていて、ストーリーが尻すぼみになっている感は否めない。
坂口尚は、1995年に49歳で亡くなっているのですでに忘れらた感があるが、虫プロ出身のすぐれた作家で個人的には手塚治虫には無い才能を持っていたのではないかと思っている。絵の奥行きが深く、言葉が時間をかけて選ばれており、完成度が高い。早世されたことが残念だ。
物語は1941年の旧ユーゴスラヴィア・スロヴァニア地方から始まり、1945年5月にチトー率いるパルチザンが新しいユーゴスラビアを建設するまでを描く全5巻。日本から見ると遠いユーゴがいくつもの国に分離独立した背景がなかなか理解しにくいのだが、この漫画はそれを理解する手助けをしてくれる。優れた作品とはそういうものなのだろう。ただ、全5巻の中で1943年までが5巻目終わり近くまでを占めていて、ストーリーが尻すぼみになっている感は否めない。
坂口尚は、1995年に49歳で亡くなっているのですでに忘れらた感があるが、虫プロ出身のすぐれた作家で個人的には手塚治虫には無い才能を持っていたのではないかと思っている。絵の奥行きが深く、言葉が時間をかけて選ばれており、完成度が高い。早世されたことが残念だ。