2月28日童謡詩人のまど・みちお氏が亡くなった。104歳だった。
わたしは、童謡が嫌いだった。正確には学校で教わった童謡などの歌はみな嫌いだった。
いちっ、にい、さん、しい、と拍を強調して弾く先生のオルガンに合わせて、正確に音程を取れないと怒られた。成績はともかくとして、社会に出てから歌が譜面どおりに歌えなくても誰も困らないし、音楽学校でもない限り将来プロのミュージシャンになる子どもはほとんどいないのだから譜面を理解する必要もない。もっと音楽することの楽しさを教えて欲しかった。
童謡など無くてもいい、と思っていた。
そんな認識が変わったのは、認知症になった母の介護をするようになってからだった。
童謡のCDを流していると母の気持ちは少し安定し、時にうれしそうにいっしょに歌っていた。また、寝たきりになってからは、ケアを頼んでいるヘルパーさん達も童謡が流れたいると落ち着いて仕事が出来るようだった。
そういう音楽の場もあるんだなあ、と思った。
今は、若い頃の視野の狭さを恥じ入るばかりだ。
わたしは、童謡が嫌いだった。正確には学校で教わった童謡などの歌はみな嫌いだった。
いちっ、にい、さん、しい、と拍を強調して弾く先生のオルガンに合わせて、正確に音程を取れないと怒られた。成績はともかくとして、社会に出てから歌が譜面どおりに歌えなくても誰も困らないし、音楽学校でもない限り将来プロのミュージシャンになる子どもはほとんどいないのだから譜面を理解する必要もない。もっと音楽することの楽しさを教えて欲しかった。
童謡など無くてもいい、と思っていた。
そんな認識が変わったのは、認知症になった母の介護をするようになってからだった。
童謡のCDを流していると母の気持ちは少し安定し、時にうれしそうにいっしょに歌っていた。また、寝たきりになってからは、ケアを頼んでいるヘルパーさん達も童謡が流れたいると落ち着いて仕事が出来るようだった。
そういう音楽の場もあるんだなあ、と思った。
今は、若い頃の視野の狭さを恥じ入るばかりだ。