文化逍遥。

良質な文化の紹介。

国本武春師を悼んで

2016年01月02日 | 日記・エッセイ・コラム
 12/24、浪曲の国本武春師が亡くなった。55歳だった。

 なんということだ・・・そう思った。わたしは、彼に期待していた。浪曲を基盤としながらも、他の分野と融合させて、あたらな芸能を開拓してゆく姿勢は好感が持てたし、彼ならそれが出来ると思っていた。私よりも4歳ほど若いのに、道半ばで倒れ、さぞ心残りだったろう。とにかく残念だ。

 先月の24日といえば、わたしは小三治師匠の独演会に行っていた。74歳の落語家の円熟した芸に接し、ひとつの到達点を感じたものだが、国本武春師にあと20年の歳月が与えられていたら、どんな芸域に達していただろう。それを想うと、胸が痛む。生き急ぎ、無理な活動をしていたところもあったのだろうか。ご冥福をお祈りしたい。

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