3/9(金)、千葉劇場にて。原題『Happy End』。監督・脚本は、ミヒャエル・ハネケ。フランス語の映画だが、かなり英語が混じる。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4a/6c/27e1421b8e69e16fea5c46b0de76a804.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/27/0f/e023a84a6b2b9253789843c218b0a988.jpg)
社会的地位もあり経済的にも裕福なある家族の模様を描いた作品で、特段のストーリーは無い。社会という「共同幻想」の中に生きているという事実と、それに抗おうとする強い欲望を持った「自我」。それらの狭間で、自我に内在する力は時に自らに、時に他者への「死」に向かう。そこに生じる軋轢と生きているという「現実」。映像は、それらを交錯させて追い続ける。かなり抽象的な映画で、監督は観る者の想像力を喚起させ解釈を任せているかのようだ。
ラストシーンで、孫娘の少女に車椅子を押させた老人は、そのまま海に入って死のうとする。少女は、それをスマートフォンで撮影している。その日は老人の娘の再婚パーティーで、皆正装している。参集した人達の建前の笑顔の中で、けっして笑うことの無い老人と少女は「死」を身辺に引き寄せようとしている。が、老人の子ども達に気付かれて・・・映画はそこで終わる。ここでも監督は、「ハッピーエンド」の意味を観客に解釈させようとしているのか・・。
リーフレットに「2017年カンヌのコンペティション部門で上映されるやいなや、賛否両論が巻き起こった。」とあるが、わたしは良い映画だな、と思った。
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社会的地位もあり経済的にも裕福なある家族の模様を描いた作品で、特段のストーリーは無い。社会という「共同幻想」の中に生きているという事実と、それに抗おうとする強い欲望を持った「自我」。それらの狭間で、自我に内在する力は時に自らに、時に他者への「死」に向かう。そこに生じる軋轢と生きているという「現実」。映像は、それらを交錯させて追い続ける。かなり抽象的な映画で、監督は観る者の想像力を喚起させ解釈を任せているかのようだ。
ラストシーンで、孫娘の少女に車椅子を押させた老人は、そのまま海に入って死のうとする。少女は、それをスマートフォンで撮影している。その日は老人の娘の再婚パーティーで、皆正装している。参集した人達の建前の笑顔の中で、けっして笑うことの無い老人と少女は「死」を身辺に引き寄せようとしている。が、老人の子ども達に気付かれて・・・映画はそこで終わる。ここでも監督は、「ハッピーエンド」の意味を観客に解釈させようとしているのか・・。
リーフレットに「2017年カンヌのコンペティション部門で上映されるやいなや、賛否両論が巻き起こった。」とあるが、わたしは良い映画だな、と思った。