文化逍遥。

良質な文化の紹介。

2013年ジョージア(グルジア)映画『花咲くころ』

2018年03月01日 | 映画
 2/27(火)、神保町岩波ホールにて。英題は『In Bloom』。ナナ・エクフティミシュヴィリ、ジモン・グロス共同監督。脚本ナナ・エクフティミシュヴィリ。





 1992年春、旧ソ連から独立後に生じた内戦の混乱が収まらないジョージア(グルジア)の首都トビリシ。14歳の少女エカ(リカ・バブルアニ)の目を通して見た、不条理と無気力がはびこる世界を映像化した秀作。特に、略奪婚によって結婚させられた友人ナティア(マリアム・ボケリア)の結婚式で、エカの踊るシーンは秀逸だった。

 このところ、いつものことだが、岩波ホールは空いていた。3割程の入りだった。特に、若い人の姿がほとんど見当たらない。このままでは、存続が危ういのではないか、と感じた。岩波ブックセンターはすでに無く、その上岩波ホールまでが無くなったら神田周辺は火が消えたようになってしまう。それも時代の流れ、と言ってしまえばそれまでだが、次代に繋げるべき文化を継承する場が無くなってしまうのは人格形成にとって危機的状況と言わざるを得ない。スマートフォンの普及などITで、それが代替できるのだろうか・・・。

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