2/24(土)に放映されたNHKのETV特集「居場所があれば立ち直れる~累犯障害者、社会で生きるために~」の中で長崎県地域生活支援センター長を務める伊豆丸さんという方が影響を受けたとのことで紹介していた本で、読んでみたくなり図書館から借りてきた。
著者は元衆議院議員で、政策秘書給与の流用事件を起こして2001年2月に実刑判決を受け、433日間の獄中生活を送った人。この本は、刑務所の中で出会った障害者達の姿と、出所後に社会の中で障害者達が繰り返し犯罪に走る実態を調査した労作。驚くべき内容だが、中には思わず吹き出してしまうところもあり、読み飽きない内容になっている。
それにしても、この本やETV特集を見ると、社会的弱者の置かれた現実は想像以上に厳しい、のだと実感させられた。本の序章に、2004年の『矯正統計年報』による統計が引用されている。それによると、知的障害のある受刑者の七割以上が刑務所への再入所者、だという。14年ほど前の統計だが、今は改善しているのだろうか。ITの普及とともに必要とされない人間が増えて、ますます悪い方向に向かっているのではないか、という懸念は杞憂だろうか。
ETV特集の標題を逆に読めば「居場所がないので立ち直れない累犯障害者」となるだろう。現実から目をそらさず、しっかりと認識していくことから始めたい。そして、さきの長崎県地域生活支援センター長のように、人知れず社会的弱者のために献身的に働いている方が確かにいることも忘れずにいたい。
著者は元衆議院議員で、政策秘書給与の流用事件を起こして2001年2月に実刑判決を受け、433日間の獄中生活を送った人。この本は、刑務所の中で出会った障害者達の姿と、出所後に社会の中で障害者達が繰り返し犯罪に走る実態を調査した労作。驚くべき内容だが、中には思わず吹き出してしまうところもあり、読み飽きない内容になっている。
それにしても、この本やETV特集を見ると、社会的弱者の置かれた現実は想像以上に厳しい、のだと実感させられた。本の序章に、2004年の『矯正統計年報』による統計が引用されている。それによると、知的障害のある受刑者の七割以上が刑務所への再入所者、だという。14年ほど前の統計だが、今は改善しているのだろうか。ITの普及とともに必要とされない人間が増えて、ますます悪い方向に向かっているのではないか、という懸念は杞憂だろうか。
ETV特集の標題を逆に読めば「居場所がないので立ち直れない累犯障害者」となるだろう。現実から目をそらさず、しっかりと認識していくことから始めたい。そして、さきの長崎県地域生活支援センター長のように、人知れず社会的弱者のために献身的に働いている方が確かにいることも忘れずにいたい。