8/4(火)、千葉劇場にて。監督・脚本は、キム・ボラ。繊細な映像で、少女の内面を描いた作品。2時間18分の映画だが、さほど長いとは感じなかった。英題は「House of Hummingbird」。
1994年のソウル。中学2年、14歳のウニは、餅屋を営むの両親と、兄、姉、5人で暮らしている。団地の9階で狭い部屋での暮らしだが、食事に困ることはなく、生活用品もそろっている。しかし、両親は仲が悪く、姉は口うるさい父を避けつつ男と遊んでいる。兄は受験期でイライラして時にウニを殴ったりする。そんな環境の中で、ウニは自己肯定感が低く、なかなか居場所を見つけられない。恋人や友人の裏切り、学校では「不良」扱いされて、父はやたらと威厳を振り回しているが裏では何をしているかわからず、母は時に精神的に不安定になっている。そんな状況の中で、通っている漢文塾に新たに来た女性教師ヨンジはウニと心を通わせようとしてくれるが・・・。
38歳の女性監督の作品で、自らの少女時代を重ねたという、自伝的作品か。
この作品は、韓国社会の歪をも描いているが、多かれ少なかれ、先進国が持つ病理ともいえる。世界人口の中で、栄養が足りているのは三分の一程だという。世界には、飲み水に困る人々もいる。そんな中でも、衣食足りている社会に暮らす人々は、自らの利益を得ることに戦々恐々とし、他人を蹴落とすことばかりしている。この映画は、そんな「先進国」の矛盾をも描いているのかもしれない。良い作品、と感じた。
1994年のソウル。中学2年、14歳のウニは、餅屋を営むの両親と、兄、姉、5人で暮らしている。団地の9階で狭い部屋での暮らしだが、食事に困ることはなく、生活用品もそろっている。しかし、両親は仲が悪く、姉は口うるさい父を避けつつ男と遊んでいる。兄は受験期でイライラして時にウニを殴ったりする。そんな環境の中で、ウニは自己肯定感が低く、なかなか居場所を見つけられない。恋人や友人の裏切り、学校では「不良」扱いされて、父はやたらと威厳を振り回しているが裏では何をしているかわからず、母は時に精神的に不安定になっている。そんな状況の中で、通っている漢文塾に新たに来た女性教師ヨンジはウニと心を通わせようとしてくれるが・・・。
38歳の女性監督の作品で、自らの少女時代を重ねたという、自伝的作品か。
この作品は、韓国社会の歪をも描いているが、多かれ少なかれ、先進国が持つ病理ともいえる。世界人口の中で、栄養が足りているのは三分の一程だという。世界には、飲み水に困る人々もいる。そんな中でも、衣食足りている社会に暮らす人々は、自らの利益を得ることに戦々恐々とし、他人を蹴落とすことばかりしている。この映画は、そんな「先進国」の矛盾をも描いているのかもしれない。良い作品、と感じた。