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荒屋敷貝塚2021/10/23

2021年10月27日 | 考古・エッセイ
 急に気温が下がって、なんとなく冬を感じるようになってきた。墓参の帰りに、千葉市貝塚町にある荒屋敷貝塚に寄りスマホで何枚か写真を撮ってきた。


 町名のとおりで、この周辺には貝塚が多く、特別史跡の「加曾利貝塚」まで直線で1キロメートルほど。ここ荒屋敷貝塚も国の史跡になっている。


 この日のように穏やかで天気の良い日にここに来ると、気持ちが落ち着きホッとする。ここは、縄文中期の遺跡だが、さらに深い層にはそれ以前に人が暮らしていた痕跡がみられるという。太古の景色を彷彿とさせる、そんな光景が心をなごませてくれるのかもしれない。高速道路が、この下をトンネルで通っている。この史跡を保存するために尽力した人達の働きかけにより保存ができたという。史跡の保存に尽力してくれた先人たちに感謝したい。


 貝塚は、丸木舟で貝を運んだと推測され、千葉市内の貝塚には全て水系がある。ここは葭川の水源地のひとつで、写真では草むらにしか見えないが、今は調整池になっている。荒屋敷貝塚は、この右奥にあるが、周辺には20か所以上の貝塚が確認されており、以前にも書いたがここを発掘すれば間違いなく遺物が出ると言われている。今はススキが風になびいているだけだ。ちなみに、この周辺の貝塚は全て葭川水系に属している。が、ここから発する川の流れは、今は変えられていて千葉市の中心部手前で都川に注いでいる。

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