『大いなる不安定』です。
これで連休中に買った本は読了です。
この本はあのリーマンショックの後、NHKのクローズアップ現代などを
見ていた人にはいまさらな内容かもしれません。
図表や数字が少なく、結局はご隠居の風呂場での話のようです。
日本の銀行を政府の補償を付けて海外のファンドに買ってもらった
事を思い出しました。
今バーナンキがやっている事は、日本がかつて行ったバブル処理と
同じであり、政府による無制限の介入と補償です。
日本が行った0金利も2年続けてまだ景気の出口は見えません。
かつて行われた円キャリーがドルキャリーとして行われている。
そして、景気の回復はまだ回復の見込みもなく、2番底があるのか
このまま回復するのかまだ見えない状態です。
しかし、日本がデブレでずっとくるしんでいるのと同様、米国も
デフレに陥り、ずっと景気回復が図れないまま日本のような状態に
なってしまうのか。
気になります。
ただ、日本は巨大な債務があるとはいいつつ、国債は全て国内金融機関による
買い付けで、まだ世界一の債権国であるし、資産もあるのです。
米国は、GDPの83%が個人消費であり、普通に国内経済が続けば、世界一の
座はその経済の循環と雇用も直接作用するのに対して、日本はどんどん
萎んでいく状況は変化の見込みもありません。
そこに来て大震災というファクターも加わり、正に危機的な状況は
さらに余談を許さないという状況ですが、これは復興を期に経済は
回復するかもしれませんし、収縮してしまうのかもしれません。
それと、米国の債務を各国が引き受けなくなったらどうなるか。
巨大になった金融機関が大きすぎて潰せない大きすぎて困ったのは
米国も同じ事なのではと思いました。
巨大債務国になった米国は、すんなり基軸通貨の座を降りられるのか。
この本には基軸通貨たる条件とか軍事力による裏づけとか触れられて
いませんが、中国が今後世界一の経済力を付けたときにどんなことが
起きるのか。
そのつき付けてくる条件とか少し触れられていましたが、やはり力に
よる支配を全面に打ち出して来る事は考えられます。
日本はどうなっていくのか。