King Diary

秩父で今日も季節を感じながら珈琲豆を焼いている

今月の季節のブレンド

2015年03月01日 14時36分16秒 | 珈琲
また巡るいつかの道春路なつかしきかな

揺蕩う霞に春の景色の予感が漂います。

先日テレビで偶然ガイアの夜明けをみて
ブルーボトルのオープンの様子をやっていました。

そして、その後に続いたのが街の商店街で消えて
行く喫茶店に新たの動きとしてネスレが導入を
勧めるコーヒーマシンで客足が戻ったという内容
でした。

同業者としてこの番組の内容がとても気になりました。

というのもそんな簡単なことではないよということと
そもそもそれじゃ本来の提供すべきものはなんなのかと
いうことです。

ブルーボトルの一杯一杯ハンドドリップというのは

もともと日本の喫茶店では当たり前にやっていたことで、
その街の喫茶店が消えるのは売れ筋のカフェメニューが
出せないからで、そのカプチーノやカフェラテをつくる
コーヒーメーカーは高くて導入できないが、ネスレは
安くリースして客足が増えるというのです。

すごく簡単な図式に見えますが、エスプレッソなんて
練習すれば安い機械やマキネッタで作れるのです。

ボタン一つでできる機会で客足が戻るというその
客のニーズとはそもそもどんなものなのか。

我々が提供するべきものは本物の味であり、できたて
の一期一会のおもてなしなのです。

そんなことを思うと流行のサードウエーブがどんな
豆でどんなコーヒーを出しているのかは気になる物の
街の喫茶店がインスタントのコーヒーを出してしまう
ことに多大な違和感を感じるのです。

そんなことを思って今月の季節のブレンドは春の道を
我々珈琲屋が行く道をイメージしてブレンドしました。

春の揺蕩う気分でゆったりとのんびりと駘蕩の気分で
過ごすなんてそんな簡単な道ではないのが春の道であると
春の緩み始めた気分の時に示すべき道という意味をこめて
『春路』(ハルジ)です。
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