King Diary

秩父で今日も季節を感じながら珈琲豆を焼いている

今月のブレンドは

2016年04月03日 10時11分34秒 | 珈琲
今月のブレンドは『shine』です。

中国の春の漢詩にはよく柳が出てきます。

青く輝く柳の流れとか春の芽吹きの力と
豊かな宮中の繁栄を象徴するかのようなイメージです。

日本では春は曙とかぼおぼおとしたイメージの強い
春という季節感があります。

猛烈な花粉の被害など気分的にもなんとなく晴れない
物が強いのがこの時期です。

それは寒さから体が熱を体内に込めるようにしていた
物が急激な基本変化でそれをうまく放出できなかったり
することから体調不良を訴えたり、眠気を強く感じたり
するのです。

気象的にも霞や霧が多く出てきて、この時期に売り出される
新酒とか商品名にもそんな名の春霞系の名が多くなります。

私がこの季節に感じたイメージもこの朧とか漠として
霧が立ちころる中にもバックボーンとしてあるしっかりとした核
のようなものがいつもある、霧の中にもその背景に見える影の
ようなものです。

先月のブレンドがはっきりとした味のブレンドで、それでも
基本的なものを抜きにして作ら他ブレンドだったため、それに
本来の珈琲にあるものを取り戻したらというアイデアは初めから
固まっていました。

しかし、そのブレンドになんと名前を付けたらいいか。

それは何日か迷い、霧とか霞とかではあまりに茫洋として
イメージに合わないし、そもそもその核となるものがある
ことを喜びとして肯定的に表現するにはあまりにかけ離れた
物といわなければなりません。

先月になかった基本の味とは珈琲のチョコ感であり、一番
ベースになる味です。

いつもそこにある基本の味ということでそれを強調し、この
季節の中で感じていきたい霧に浮かぶ自身の影のようなイメージ
を映像としては抱ききつつ、それをどんな名で表現するかと
したときにふと見た深夜の映画『shine』に頭の中が一色になり
これでいいとばかりに名前は『shine』となりました。

お楽しみください。
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