King Diary

秩父で今日も季節を感じながら珈琲豆を焼いている

アマレロにスペシャルティ感

2016年10月28日 14時40分36秒 | 珈琲
今日訪れた病院の売店でスペシャルティ珈琲を販売しているという
張り紙を見て早速調査のために購入いてみました。

デロンギのコーヒーメーカーで紙コップでの販売でした。

レジでお金を払うとあとは自分で紙コップをデロンギの注ぎ口に
セットしてボタンを押して待ちます。

別に香りも立つわけでもなく、いつ焼いたのかのも解らない豆から
抽出されたコーヒーは別にありきたり味であり、表示のカサブランカ農園
という農園名からニカラグアの豆であることは間違いないと思われるものの
カサブランカ農園の味から想像される魅力はありませんでした。

スペシャルティを謳うのであればもっと薫り高いコーヒーでなくては
ならないとおもいます。

まあこんな程度でも缶コーヒーよりはましかと思い、スペシャルティを
打ち出した売り方なら農園名だけでなく生産国も表示すべきなのではと
思い自分で焼いたカサブランカ農園の味を思い浮かべてみました。

今年の豆事情としてブラジルの大粒豆の消失から、ブラジルの質も
よい豆をみつけるのに色々と苦労があり、高いスペシャルティや高品質の
大粒豆はめっきりと少なくなっていました。

今年見つかる大粒豆は中米や南米ではほとんどなく、インドネシアに
よい大粒豆があり、夏場はこの豆で乗り切りました。

でもこれからの季節、ブラジルの初摘みなどでもいまだに小粒豆ばかりで
かつての味が望めないので小農園のブルボンアマレロを選ぶことにしました。

かつてエチオピアから伝わったブルボン種もほとんどがハイブリッド種に
とってかわられましたが、昔ながらの方法で手摘み完熟の豆を扱う農園で
少量確保の農園は思いのほかスペシャルティ感あふれるものでした。

とは言えこのスペシャルティ感なんて頼りないもので、スタンダード品
とはいえその国の最高品質であれば、同じようにフルーティーで、飲んだ後に
残る感覚もスペシャルティと同じ清涼感を出す焼き方を当店では実現しています。

もともと定義のあやふやのスペシャルティですが、当店ではどちらも扱うことから
スペシャルティでなければだめだとか高値で売る手段にしたくないのでどちらも
扱いその差を実感してもらうことも行います。

そして、高い豆も安くてもうまい豆もその個性をとことん出して味わってもらう
というのが当店の考え方です。

今年のようにうまいとされる大粒豆がないとなるとよい豆で値上がりから
忘れ去られた産地とか高値から外れた地域とかその工夫も人気だけでなく味から
見たらという視点で選びます。

そんな意味では今年のブラジルのアマレロはひとつの選択としてよかったと
思います。アマレロとは黄色を意味します。


コメント
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