今月のブレンド。
焼きあがりました。
今月は『早春賦』です。
早くも花粉症の症状が出ている店主ですが、
春とはうららかのイメージとはうらはらに
実は厳しい季節なのです。
それはビバルディの四季を思い浮かべても
解る通り、不安と緊張感をあおる旋律が
全体を覆います。
早春賦という曲もそれをズバリと表現した
歌詞で特に今にぴったりの曲です。
流れる空気には沈丁花の甘く高貴な雰囲気と
隠微なイメージが重なりますが,これも正に
春の波乱に満ちた珍事を呼ぶ季節の始まり
を告げる春の花です。
春はまだまだ雪も降ります。
そして春は里にも多く雪を降らせます。
そんな季節にふさわしい珈琲は何を柱に
据えるべきかという疑問と望みとテーマに
なり得るイメージを模索してたどり着いたのが
懐と全体の厚みです。
何でも起こり得る振れ幅の多い気候と揺り起こされる
新たな出会いにちょっとしたインスピレーションが
正に今に季節にふさわしい雰囲気を際立たせます。
きりりと立ったエッジと切れ味の中に春に向けての
心構えも新たになるそんなものを求めました。
お楽しみください。