一年に渡り読み終わりました。
この本は世界的ベストセラーになったのですが、発売は2014年で10年前となるとサピエンスの歴史も変化があるわけで、文庫版あとがきとか補足的な文章もあります。
後編の主なテーマは人類の幸福度がどのような変遷をたどったかで、ギルガメッシュ神話で永遠の命を求めて世界中を巡る話から現代医療が今後あらゆる病気を克服するのも夢でないことや現代美術家の依頼で蛍光緑色のウサギが作られてしまったりと遺伝子を巡る改編では神の領域に踏み入ったとその進化の行く末を希望なのか破綻なのかといった書き方で終わります。
しかし、ここのところの進歩は人を騙すAIの出現で人間より賢いAIに取って変わられるのはもはや間違いないとみているのがあとがきの内容です。
人間のたどり着けないところまで賢くなるAIは間違いないにしても
SFのように機械に自我が芽生えたり意識をもって自ら行動するようになるというのは無理があるのでは。
これは20世紀になったばかりの頃このまま大量消費社会が続けばやがて資源を消費し尽くしマッドマックスのような世界になり文明が消滅するといわれました。私が子供の頃の教科書にも石油が後何年でなくなるとか文明余命のようなことは書かれていましたが、世紀の終わりに核戦争により世界が消滅することもありませんでしたし、資源消失もありません。ただ地球温暖化とAIの発展という更なる驚異論に取って変わられただけです。AIもツールとして人類の支配下にとどまるのか、それとも進化する人類を自らの手でDNAの改編で産み出してしまうのか、もはや私達の身近なところから離れてしまった感すらする人類の驚異はそれらを監視注目する人々の関心にかかっていると思います。
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