金木犀、薔薇、白木蓮

本と映画、ときどきドラマ。
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現在、記事の整理中。

268:奥田英朗 『空中ブランコ』

2006-12-14 00:17:16 | 06 本の感想
奥田英朗『空中ブランコ』(文藝春秋)
★★★☆☆

直木賞受賞作。
イン・ザ・プール』に続く精神科医・伊良部シリーズの第二弾。
おもしろいのだけど、伊良部のはちゃめちゃキャラクターに
慣れてしまったのか、一作目ほどの印象はナシ。
一作目とくらべると患者の職業が派手になり、
職業に付随した悩みがメインに。
「義父のヅラ」のたわいないいたずらにふふっと笑ってしまった。
最後の「女流作家」の読後感もよし。

ちょっとインパクトが薄れてきたなあということで、三作目は保留。
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267:大森望・豊崎由美 『文学賞メッタ斬り!リターンズ』

2006-12-14 00:02:21 | 06 本の感想
大森望・豊崎由美『文学賞メッタ斬り!リターンズ』(PARCO出版)
★★★☆☆

滝本竜彦氏は結婚してしまったのか!?
「ほむほむ(穂村弘)といっしょじゃん!」とありましたが、
まさにまさに。
まともにならないでほしい。

そんな衝撃を受けつつ第二弾の文学賞受賞作のブックガイド。
「選評、選考委員を斬る!」はあいかわらずおもしろかったのだけど、
今回はちょっといやな気分になってしまうことが多かったなあ。
特に島田雅彦をまじえた対談のところと、芥川賞&直木賞のところ。
もちろん読む能力と書く能力は別のものだし、
読者としては作品の出来がすべてだというのはわかる。
底辺を視野に入れない相対評価が前提だというのも
あるのだろうけど……。
完全な素人が無邪気に好き勝手言うのはともかく、
出版に関わっている人たちがこんなに作品を
こきおろしちゃえるものなんだ……と暗澹たる気分に。
たかみーはそんなにダメかよ、という個人的嗜好が
反発を感じた要因かもしれないけど。

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