金木犀、薔薇、白木蓮

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映画:『ドリームガールズ』

2011-03-02 11:01:59 | 映画の感想
映画:『ドリームガールズ
★★★★☆

1960年代、車の町デトロイト。
エフィ・ディーナ・ローレルの女性3人からなる
グループ「ドリーメッツ」は、あるオーディションで、
中古車ディーラーを営みながらプロデューサーをしていた
カーティスに見出され、人気歌手ジミー・アーリーの
バックコーラスとして活動を開始する。
黒人局のみで流されたジミーとドリーメッツの歌は
大人気となるが、白人によって曲を盗まれる。
カーティスは中古車を売った金で再起をはかり、
3人はスター街道を歩み始めるが、
カーティスはテレビ映えを考慮して、
歌唱力のあるエフィをリードボーカルから外し、
美人のディーナをリードボーカルに据える。
そこから彼らの関係に亀裂が生じ始めることになる。

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「そこでなぜ歌いだす!?」というミュージカル映画への違和感は
比較的少なく、楽しめました。

リードボーカルの座を奪われ、恋人であるカーティスまで
奪われたと思ったエフィは、仕事をぶちこわしにかかって
プロジェクトに関わる「ファミリー」を追放されるわけだけど、
なんというか……どう考えても、エフィよりディーナの勝ちだよな。
リードボーカルの座を追われ、恋人も去り、
ひとりで子どもを産み育てなければならなかったエフィに
同情すべき点はあるけれど、プロ意識もないし、性格も悪いし、
ルックスもいまいち、「歌うこと以外できない」と言って
働かないとか……とことん謙虚さがないんである。
対するディーナは美人で、ファミリーのために奉仕し、
非常にフェアな性格で、エフィのために怒り、
最後は裕福な生活とスター街道を捨てて、自分の道を選び取る。
はなっから勝負になりません
だれか一人の人生に焦点をあてるという形ではなく、
群像劇のようになっているのだけど、
やはりビヨンセ演じるディーナが光っていたな。
もちろんエフィとの比較あってこそだけれど。

それにしてもカーティスは腹立たしいな。
コメント
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