金木犀、薔薇、白木蓮

本と映画、ときどきドラマ。
★の数は「好み度」または「個人的なお役立ち度」です。
現在、記事の整理中。

25:酒見賢一 『墨攻』

2011-03-09 20:25:29 | 11 本の感想
酒見賢一『墨攻』 (新潮文庫)
★★★☆☆

やっぱり小説を読む前に映像化されたものを見ちゃダメね。
映画を先に見てしまったので、
ストーリーやイメージが先行して頭の中に出来上がってしまい、
それとの相違点に気持ちが向いて、
純粋に小説を楽しむことができなくなってしまう。

墨家の思想や歴史的背景はやはり小説で読んだほうがよくわかる。
ロマンスは一切なし。
そして映画では革離に心酔することになった梁適が
革離に心を許さないまま彼の命を奪うことになったり、
巷淹中との直接対面がなかったり、
ストーリーは短くあっさりしているんだけど、
映画で感じたもやもやはなかったな。

南伸坊の絵が可愛くて、残酷なシーンなのに
なんだかほのぼのしてしまう。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

24:新谷尚紀 監修 『日本人の禁忌』

2011-03-09 10:43:41 | 11 本の感想
新谷尚紀 監修『日本人の禁忌―忌み言葉、鬼門、縁起かつぎ…人は何を恐れたのか』(青春出版社)
★★★☆☆

タブーとは何か?という文化人類学の定義、成り立ちを述べつつ、
日本や海外の神話や慣習をあげて紹介。
「へー、こんな慣習があるのね」
という小さな驚きはあるのだけど、事例を挙げているだけで
考察や結論めいたものがほとんどないので、
「だから何だ」という気持ちしか残らないのが残念。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

映画:『深海 Blue Cha-Cha』

2011-03-09 10:19:53 | 映画の感想
映画:『深海 Blue Cha-Cha
★★☆☆☆

出所したアユーは、刑務所で知り合った姉貴分のアンが経営する
クラブで働くことになった。
客の一人に見初められ、彼と関係を持つアユーだが、
自らの感情をコントロールできないために破局を迎える。
アユーはクラブをやめ、アンの紹介で、工場で働くことになった。
彼女に興味を持ち、近づいてくる先輩のシャオハオを
避けるアユーだが、彼の熱心さに惹かれるようになる。
しかし、「心の病」ゆえに、またしても彼との関係が
うまくいかなくなり……

*************************************

これも台湾映画。
最近、あたりがないなあ……
本編を見た後で特典の予告編を見ると、ピックアップされた音楽と映像の効果で
「おもしろそうに見えるのになあ~」って思うんだけど。
さて、内容としては、他人との距離のとり方がわからないために
男性との破局をくりかえすアユーと、近すぎる関係ゆえに
苛立ちを抑えることができないながらも、彼女を見捨てない姉貴分アンとの関係が
メインになっているのでしょうか。
山本文緒の『恋愛中毒』に通じる痛々しさ。
『恋愛中毒』には勢いがあったけれど、これは「なぜ刑務所に入っていたのか」以外に
引っ張るところがなく、始まって30分ですでに退屈してしまった。


本編とは関係ないのだけど、予告編に入っていた
「イルカが猫に恋をした」というドラマの女の子が
あんまりにも可愛くないのでびっくりした!
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする