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この前、目当ての番組を探すためにテレビのチャンネルを回していたら(←正確には「回して」いませんが、どういったらよいか分からないので)、途中の番組で「この文字の読み方は?」とやっていました。
「酒酒」とあります。
どんな性格の番組かはよく分からない(今でも分からない)のですが、判じ物ではなく、正しい読み方があるらしい。
「さけさけ」ではないでしょうから、あとは「瀟洒(しょうしゃ)」「洒脱(しゃだつ)」から連想すると「しゃしゃ」?でしょうか。
でも、そんな言葉は聞いたことが無いので、、、、「しゃあしゃあ」かな?
なんと!正解でした。
その時はそこで目当てのチャンネルに変えてしまったので、説明は見ていないのですが、後から考え、本当?、と広辞苑を見ても、新明解を見ても、、、、
しゃあしゃあ 恥とすべき事を恥とも思わないで、ずうずうしく平気でいることを表す。
漢字は出ていません。
新明解では「口頭=口頭語」ともありますから、しゃべり言葉で、あくまで当て字なのでしょうか。
ネットで調べてみると、もう少し情報が。
私の隣組には幼児や老人達がたくさんゐるが、物資の不足といふ一点をのぞけば爆撃に対しては不感症の如く洒々としてゐる。
坂口安吾「予告殺人事件」
『大変な事になるんですね。』と自分は極めて洒々たるものである。
石川啄木「雲は天才である」
なるほど、実際に使っている大物がいる(いた)んですね。
ただ、酒酒ではなく、もっと当て字っぽい「酒蛙酒蛙」ものもあるようです。
洒蛙洒蛙として二階へ上り込んで見ると、お銀様は縮緬の夜具を、頭からスッポリとかぶって寝ていました。
中里介山「大菩薩峠」
「ゴリガンで願っちゃったという話だが、——小柳雅子もひでえカマトトなんですな。洒蛙洒蛙としているそうじゃないですか」。
高見順「如何なる星の下に」
こっちの「しゃあしゃあ」の方が雰囲気は出ていますが、「酒蛙」って、いったいなんなんでしょう。
蛙の面に水ならぬ、酒、なのでしょうか。
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