清原逮捕の余波はまだまだ収まることはありませんが、事件を起こした清原だけではなく、この事件に対して発言した桑田氏にも余波が及んでいます。はっきり言えば、日本人が好きなバッシングです。
曰く、「本当の友達だったら、本気で止めたはずだ」、「きれいごとだ」。また、これに関連づけて、入団時のいきさつが密約で、清原への裏切りだったなどなどです。
外野は好き勝手なことをいくらでも言えますが、この二人の関係を本当に分かる外野など誰一人いないと私は思います。何と言っても、誰も成し遂げたことがないようなことを成し遂げた二人なのです。それを単なる凡人の外野が論じることなど、決して出来ないと思います。
今回のバッシングの一つに、「友達だったら…」との発言がありますが、この二人が、普通の「友達」ではないのは、誰だって分かることです。むしろ、普通に出会っていたら、たぶん友達になっていなかったのではないでしょうか。それでも、切っても切れない縁で、結びついてしまった二人なのです。そんな関係を知らない外野が、普通の常識で論評しても、その発言の裏にあるものは決して分からないと思います。
そんな関係に似ているのは、ONと言われた王さんと長嶋さんの関係です。二人は誰もが知る、高度成長期の日本のスーパースターで、巨人の黄金時代の二大スターです。どちらが欠けても成り立たないというほど、二人は分かちがたく結びついてしまっている関係です。しかし、二人が仲が良かったかというと決してそうでもなく、野球を離れてプライベートになれば、二人は一緒に行動をすることは決してありませんでした。かといって、仲が悪いわけでもなく、その関係は二人でなければ、分からないと発言しています。
ギリギリの勝負の世界に生きるている人の関係性を一般人の常識で量り論評することは、とても愚かしいと思います。少なくとも、桑田と清原の間の関係は、二人の間だけでしか分からないものだと、私は思います。