昨日は仕事で見られませんでしたが、今日は久しぶりに箱根駅伝復路をテレビ観戦しました。
今年の優勝候補は、青山学院大、駒澤大、東海大、明治大の4強だったとのことです。今シーズンはコロナの影響で3大大会の一つ出雲駅伝は中止となり、伊勢路を走る全日本駅伝は、駒澤大が最終区間のデッドヒートを制しました。しかし、この2大会よりも1区間の距離も長く、区間数も多い箱根駅伝は選手層がものを言います。その点では、一昨年こそ東海大にその座を譲ったものの、昨年また箱根を制した青山学院大が一歩リードかと言われていました。
ところが、ふたを開けてみたらびっくりです。
何と出場4度目の創価大が往路優勝し、青山学院大は7分35秒差の12位に沈みました。青山学院大、駒澤大、明治大と有力校が序盤で出遅れる中、創価大は区間3位、6位、3位と安定した走りで2位となり、4区で昨年10区の区間記録を作った嶋津が区間2位でトップに立つと、差がつきやすい山登りの5区でも区間2位で往路優勝を遂げました。
往路結果
1位 創価大
2位 東洋大 +2分14秒
3位 駒澤大 +2分21秒
4位 帝京大 +2分31秒
5位 東海大 +3分27秒
(中略)
12位 青山学院大 +7分35秒
14位 明治大 +7分55秒
そして迎えた復路です。
山下りの6区では、創価大・濱野が区間6位とまずまずの走りを見せましたが、駒澤大・花澤は区間記録に19秒差に迫る圧巻の走りでチームを2位に押し上げ、1分8秒差まで迫ります。
しかし、7区では駒澤大・花尾が区間4位の走りを見せるも、創価大・原富が区間2位の走りを見せ、1分51秒まで差を広げます。
すると、8区で駒澤大・佃の区間4位の走りに対し、創価大・永井は区間8位で、差は1分29秒まで差を詰めました。
そして、終盤復路のエース区間9区です。駒澤大・山野の1万mの持ちタイムは、創価大・石津より1分くらい良いタイムです。23.1kmを走る9区で単純計算すれば、駒澤大が1分29秒の差を追いつき、さらに差を付けられる計算です。しかし、駅伝はそんなに単純なものではありません。創価大・石津の持ちタイムは、区間出場選手の中でもかなり下の方でしたが、石津は昨年も9区で区間6位で走っています。持ちタイムだけでは測れないということです。結果は、まさにその通りとなり、石津は平成20年に出た区間記録に13秒差に迫る圧巻の区間賞で、区間6位の駒澤大に3分19秒の差を付けました。3分と言えば、1km以上の差です。解説者を含め、ここで勝負あったの感がありました(実際、創価大の優勝は間違いないでしょう、と言っていました)。
しかし、ドラマはここからでした。創価大の10区小野寺は、石津からタスキを受け取る時こそ笑顔でしたが、走り出すと、その表情は少し苦しそうで、スピードもあがりません。解説者は、それを優勝を見据えて序盤は慎重に入ったと捉えていましたが、実際はそうではなかったようです。しかし、誰もが創価大の勝利を疑っていなかったため、あまり後続の駒澤大との差は伝えられていませんでしたが、日比谷あたりで残り4kmくらいになったところで、タイム差は1分を切り、駒澤大・石川の姿がどんどん大きくなってきます。対する小野寺は明らかに失速していて、もはや立て直すことは出来ないような様子です。残り3kmを切って、日比谷から京橋に向けて右折すると、駒澤大・石川は一気に創価大・小野寺に追いつき、一瞬、相手の出方をうかがいます。テレビで表情を見ている私たちには、どう見ても付いていけないだろうと分かりますが、石川選手にはそれが分からなかったからでしょう。しかし、それも一瞬で、意を決して飛び出すと、一気にスパートし、差をみるみるうちに広げていきました。
そのまま駒澤大・石川が区間1位でゴールに飛び込み、第84回大会以来13年ぶりの優勝を飾りました。そして、4度目出場での優勝に手がかかっていた創価大は、52秒差の2位に終わりました。それまでまったくブレーキがなかった創価大が、最後の10区でまさかまさかの区間20位の大ブレーキとなってしまいました。これももっと強くなるための試練かもしれませんね。そして、古豪・駒澤大の復活も見事でした。大八木監督は熱血監督として有名で、過去は4連覇など常勝軍団を作り上げた名将です。しかし、近年は東洋大・酒井監督や青山学院大・原監督、東海大・両角監督など、大八木監督より若く、従来とは違う指導者たちが率いる大学が躍進している中、大八木監督自身も自らの指導方法を変えたこともあったのでしょうね。あれだけの実績があり、あれだけの年齢で、なかなか出来ることではありません。本当に陸上が好きなのでしょうね。
創価大 駒澤大
6区 濱野 6位 花澤 1位 +1分8秒
7区 原富 2位 花尾 4位 +1分51秒
8区 永井 8位 佃 4位 +1分29秒
9区 石津 1位 山野 6位 +3分19秒
10区 小野寺20位 石川 1位 -52秒
その他では、12位でスタートした青山学院大が、意地を見せ4位まで押し上げました。その青学に10区で一時抜かれた東洋大は最後にまた抜き返し、昨年10年ぶりに逃した3位に入りました。東洋大も7区でエース西山が12位と振るわなかったですが、皆が1秒を削り出しました。また、来年のシード権争いでは、8位でタスキを受けた国学院大の9区高嶌が、早稲田大、帝京大にかわされ10位となり後がなくなりましたが、終盤、後から追い上げる明治大に抜かれ、万事休すと思われましたが、何とここから踏ん張り、再び明治をかわし、東京国際大までかわし、9位に押し上げました。そして、国学院大はそのまま9位でゴールし、無事シード権を確保しました。国学院大が初めてシード権を獲得した時は、8~11位がゴール前でデッドヒートをする中、現在社会人で活躍する寺田夏生選手が、中継車についていってしまいコースを外れるというまさかのハプニングを起こした後、見事に挽回して10位に滑り込んだことを思い出しました。
本当に箱根駅伝には、ドラマがありますね。
箱根駅伝には、遠く及びませんが、私の昨年度のジョギング記録です(前回書いてからの)。
7月 86.0km 6分3秒/km
8月 186.3km 6分19秒/km
9月 141.1km 6分16秒/km
10月 91.8km 6分2秒/km
11月 138.6km 5分55秒/km
12月 127.6km 6分2秒/km
年間 1,442km 6分10秒/km
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