ひげ爺のお産・子育てご意見番

子どもは育つ力を持って生まれてきますが
親に子育てする力が減っています。
親育て支援の中で感じたことを書いています。

子どもの頻尿

2014年12月15日 | 小児科、受診の目安
子どもの頻尿には、膀胱炎などの尿路の感染症、まれに糖尿病や尿崩症などという病気で出現することもありますが、心因性のものが多いようです(特に、女児ではその傾向が強いです)。

 体の病気と心因性の頻尿との鑑別には尿の検査をするのも大切ですが、その前に膀胱炎などの体の病気であれば、昼夜問わずに排尿することが多く、心因性頻尿は夜間の睡眠中はまったくトイレに行かず、起床後、通園や通学前に頻尿になったり、イベント(運動会やお遊戯会など)に前後して症状が悪化したり冷えも関連することが多くあります。
心因性頻尿の場合もあります。
 
本来、おしっこやうんちはトイレですることや排便・排尿することに、心理的な緊張や不安が高まるものなのです。
そのため、またしっかり用がたせたり、トイレの便器にしっかりできたときには子どもに「しっかりできてよかったね~」と安心感与えてほめてあげることが大切です。

うまくできなくても注意しすぎたり、トイレに行くことを強制したり、何度もトイレにいくことに家族が過度に意識を集中させることが逆に緊張や不安を高めてしまいます。
そうならないように親が注意することも対応の一つです。

それでもなかなか治らない様子なら小児科を受診されることをおすすめします。

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お産は命を知ること

2014年12月13日 | いいお産
自宅分娩された方の所にサポーターにいかれたママさんからコメントをいただきました。
素晴らしい文章なのでご紹介させていただきます。
******************
ひげ爺さま繋がりの友人に無事元気な赤ちゃんが誕生しました。
ママも赤ちゃんも、ホントよく頑張ってくれました~(*^_^*)


ご縁があって、朝から分娩までお付き合いさせて頂く機会に恵まれました。
家族でもない私を受け入れてくださって・・・本当にありがたい・・・です。

ゆったりと時間をかけた静かなお産でした。

パパは、ずっとママに寄り添い、腰をさすり~
お姉ちゃんは、「ママ、赤ちゃん頑張って~」とかわいい声援を送り~
おばぁちゃまは、ママの為に、身の回りのお世話や栄養満点のお食事やお茶の準備~
みんなの優し~い愛に包まれて赤ちゃんは産まれてきてくれました。

昨夜から、なかなか陣痛が進まず、今日の夕方まではママは、本当につらかっただろうと思います。ママの頑張りに拍手~!!!

助産師さんが到着されてからは、ズンズンお産が進行していきました。
赤ちゃんの頭が見えだした時、お姉ちゃんは不思議そうな眼差しで見つめていました。
お産終盤戦は・・・赤ちゃんが自らの力でママの中からヌル~ッ、ツルンと出てきました。
誕生すぐ泣くこともなく、安心しきってたのでしょうね・・・

ママの胸に抱かれ至福のひととき~
間もなくして、ご近所のお友達もかけつけて下さり、みなさまからの祝福の嵐~
ご近所の子ども達も産まれてすぐの小ちゃな赤ちゃんに釘づけです。
赤ちゃんどっから産まれてきたん~?の質問に~戸惑うママたち。
そこですかさず助産師さんの子どもでもよくわかる的確な回答
赤ちゃん産まれる大切な場所やから、トイレの時、前から後ろにちゃんと拭こうね~っと。

みんなのママもこうやって一生懸命にみんなを産んでくれてんよ~
だから、お誕生日にはプレゼントおねだりしないでママにありがとう~って言ってあげてね~っと。

赤ちゃんとママを繋いでくれていたへその緒のカットの瞬間も、ご近所のみなさんに
見守られながら行われたそうです。
胎盤の役割の説明も、実物を使い、皆さんの前でされたそうです。
なんてアットホームで素晴らしいんでしょう~
こんなにも貴重な体験を共有されたご近所のママさん&ちびっ子たち~
これからも今まで以上に、ママ&赤ちゃん&Kちゃんの力強ーいサポート隊に
なってくれることまちがいないですね~!!!

友人やご近所さんを巻き込んでのお産って素晴らしいですね~!!!
赤ちゃん抱っこの時も、パパが抱き~次にお姉ちゃんの順番がきたとき・・・

助産師さんが「世界にたった一人の大事な妹だよ~」と手渡されたそうです。
小さな腕の中に抱かれた赤ちゃん、新米お姉ちゃんの優しさ・あたたかさを
感じたことでしょう~
同時にお姉ちゃんも・・・自分よりも小ちゃな存在の妹のことを愛おしく
思ったでしょうね~

この話を聞いて・・・こころがあったか~くなりました。
産まれたての赤ちゃんの前での「いのちの素晴らしさ」の特別授業に真剣に聞き入る子ども達でした。
助産師のFさん・Nさん本当にありがとうございました。

友人のお産は・・・その場に集まった何人もの子ども達にもママ達に多くのメッセージと感動
そして幸せを与えてくれました。 いいなぁ~自宅出産って・・・

もちろん私も、いっぱ~いの幸せを・・・感動を分けて頂きました。
ありがとう~!!!  Nちゃ~ん!!!
今夜は幸せをかみしめて眠りについてることでしょうね~
今日は嬉しさと感動で眠れそうにありませ~ん

    ************
多くの人に祝福される命は幸せです。
それを選んだお母さんに敬意を表します。
その感動を忘れず、楽しい子育てをしてください。
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妊娠中の授乳は流産する?

2014年12月11日 | 妊娠の不安
授乳中に授乳をしていると「流産する」ので断乳するようにという指導をする産科医や助産師がいます。
それを指示されたお母さんから問い合わせがよくあります。

この問題も困ったものです。
私の周りにはたくさんのお母さんが授乳中に妊娠し、無事に出産し二人に同時に授乳しています。

 母乳育児中に再び妊娠し、授乳を続けていると流産をするのではと心配し、断乳断乳を指示されることがあります。
それを医師から言われると信じますね。

でも授乳を止める必要はありません。
妊娠すると、子宮の筋肉を収縮させるオキシトシンというホルモンが働かないように、オキシトシンを受け止めてその働きをブロックしてしまう受容体(receptor)が作られ、妊娠中は赤ちゃんを流早産の危険性から守ってくれています。
しかし、妊娠末期(大体9ヶ月以降)になって、子宮が激しく反応して痛いくらい強い場合とか出血している場合は控えたほうが良いと言われています。

また、産後は多くの場合授乳しているうちに自然に飲まなくなる場合が多いようです。
これには個人差があります。
おっぱい好きなお兄ちゃん(姉)の場合、産後も吸い続け、いわゆるタンデム(2人こぎ自転車)授乳となることもありますが全く問題なく大きく育っています。

一日も早く医師からの間違った指導が無くなるように学んでほしいと願います。
無知は犯罪です。
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母乳と風邪薬

2014年12月11日 | 母乳哺育
このところ急に冷え込んで風邪が流行りだしてきました。
そのせいか、母乳哺育で授乳中の服薬をするなら母乳を中止するようにとの指示を受けたのだが、赤ちゃんが人工乳を飲んでくれないという相談がよくあります。
このブログの中の授乳中の風邪薬についてのアクセスが増加しています。
日本の薬の説明書には少しでも母乳に薬の成分が移行すると母乳を与えてはいけないとなっています。
普通子どもが風邪をひいた時に使うような薬でさえもだめとなっています。
  アメリカ小児科学会やWHO/ユニセフでは多くの症例を分析して薬と母乳について安全性を検討しています。その中では特殊な薬をのぞいて多くの薬が母乳を飲ませながらでも使用できるとされています。
継続的に薬を服用している場合には注意しながら授乳する場合もありますが、急性疾患で短期間薬を飲む場合には通常量であれば使用可能のものがほとんどです。

多くの方が内科医や小児科医から授乳の中止を言い渡されているのだと思います。
その根拠になるのは、薬の添付文書に記載されている「授乳中の服用は中止」との文面をそのまま鵜呑みにしているためだと思います。

授乳中も多くの薬を服用することが出来ます。

医師は薬についてもっと勉強してください。

母乳哺育の赤ちゃんは、ゴムの乳首からの授乳を嫌がります。
また、その乳首から飲んでくれずに、脱水症状になるケースもあります。
急に人工乳に変えても赤ちゃんは飲んでくれません。

風邪で体調を崩して辛い思いをしている上に、追い打ちをかけるように、赤ちゃんに泣かれたら・・・・それを想像すると本当に辛いです。

薬のガイドラインをきちんと作るべきではないでしょうか。
アメリカのように。
それを、処方する側に徹底して知識を深めて欲しい。
医師や薬剤師は学んでください。
風邪をひいて母乳を中止するように言われたらたまごママネットのサイトを見てください。
http://www.tamagomama.net/
育児相談室に母乳と薬のページがありますので参考にしてください。
Q&Aがあります。

早く治してくださいね。お大事に。
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授乳中の風邪薬

2014年12月10日 | 母乳哺育
お母さんの風邪のために母乳を止めると、赤ちゃんはすごく不機嫌になったり、哺乳びんからミルクを飲まなかったり、具合の悪いお母さんを余計に苦労させることになります。
また、お母さんが風邪をひくと赤ちゃんも同じ風邪をひきます。
このとき先にひいたお母さんの母乳中にはその風邪に対する免疫が作られ、赤ちゃんに母乳を与えることにより風邪を予防したり軽くすませることができるようになります。
  風邪をひいたときはむしろ母乳が大切になります。
お母さんが風邪の症状で苦しい時、薬を飲んで早く楽になって母乳を与えることが、お母さんだけでなく赤ちゃんにとっても良いことになります。
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お背負うた子より抱いた子

2014年12月09日 | 抱き癖

身近なことを優先させたり大事にしたりするのが人の常であるということ。
親は赤ちゃんを背中に負うた子よりは前に抱いた子の方があやしやすいことから言う。

 自分の後ろと前のちょっとした違いでも、赤ちゃんへの対応は違ってきます。

 「あやす」という行為は、赤ちゃんにとってとても大切であり母親にとっても大切です。

赤ちゃんは、お母さんと肌を合わせていると安心します。

母子相互の信頼関係を持てるようになります。

子どもの心の成長をより高めるためにも。 
是非抱いてあげてください。

赤ちゃんは気分が優れないときや親にしてもらいたいことがあるとき、ぐずることでそれを知らせる。
親が反応してあやしてくれたり適切な処置をすれば、安心してまた静かになる。
 赤ちゃんの働き掛けに対して親が反応しないことが多い場合だ。
そうすると、赤ちゃんは「自分が働き掛けてもムダ」というサインを学ぶ。
ムダとわかった赤ちゃんは泣いたりぐずったりしなくなる。
これが、よく言う「サイレントベビー」の問題だ。
たくさん抱いてあげてください。
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お産は人を変える力がある

2014年12月08日 | 出産・育児
これまでは、お産は「産婆」が主に取り扱っていましたが、1960年代から医療施設での分娩に変わりました。

医療施設の分娩では、産褥期に子育てのノウハウや日本型の育児法などを教えられることがなくなりました。

母子別室で、大切な時期に母子分離され、育児不安を誘発するようになりました。

産婆は、その家族に一生に関わっていました。

家族の大切な支援者であるからこそ安心してお産が出来ました。
それが育児不安や養育拒否を誘発しています。
犯罪や虐待などの暴力の原因になりやすいのは、大きくなっても感情のコントロールが出来ないことにある。

その背景にあるのは、胎児期、乳幼児期の体験や養育環境である。
出産直後から3ヶ月は、お母さんと赤ちゃんの絆が相互の信頼関係=愛着を築きあげる。
「出産直後の母子の大事な時期を、豪華な部屋で豪華な食事を楽しみ、産後の疲労をとるために、母子別室で過ごしましょう」などと言うことをうたい文句にしているところで産褥期を過ごした赤ちゃんはかわいそうである。

これは、母親にとっても同じである。
出産直後は特に大切です。
お母さんの匂い、赤ちゃんの匂い、お乳の匂い、など母子に大切なことが刷り込みが行われます。
産後すぐに実行されなければ意味がない。
お産は、次の世代に大きく影響します。

いいお産は母子共に幸せです。
いいお産をした赤ちゃんは大声で泣きません。

未だに「母子分離」「母子別室」「3時間授乳」が行われている施設があるのです。

産むとこ探しは、慎重に、産婦中心ではなく「生まれてくる命」に優しい病院を選んでください。

いい助産婦がいるところを選んでくださいね。

「助産師」ではなく「助産婦」です。産婦を助けるから助産婦です。師匠ではありません。
育まれるのは、人生のごく初期の段階で、母性に裏打ちされた密着子育てがされていないことにあるように思います。
乳幼児期は、信頼、共感、良心、及び生涯続く知識や思考の基礎ができる時期、あるいは、暴力行為の素因が、脳に「組み込まれる」時期でもあることがわかってきています。

今の我が国は、米国の悪しきものを、なぞっています。

それに惑わされず、全てに日本のよき伝統に基づく生活に回帰してください。
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早くから座らせないで

2014年12月07日 | 子どもの成長

すわるのはハイハイが出来て自分で座れるようになってから。
赤ちゃんの発達は、首が座り、寝返りをします。


・首が据わる

・寝返り

・うつ伏せで腹部を支点に方向変換や腹部を、支点に手足をバタバタと動かすことがハイハイに繋がります。

早い時期から、座らせてしまうとうつ伏せを嫌がります。

最近のお母さんは、うつぶせをさせず、お座りからつかまり立ち・歩くという成長になりハイハイを、しないまま歩きます。

ヒトは、ハイハイ(四つ足歩行)を経て、つかまり立ち、二足歩行に移行します。


これらは、赤ちゃんに備わった能力です。


赤ちゃんに備わった能力を引き出し見守ってあげるのが「親」です。



手をつくという脳からの指示が出ないのが原因と言われています。
 

ハイハイしていない子は,よく転びます。
転んだ際 顔に怪我をするようです。



ハイハイを行なっていないことが、脳が本来持っていた能力、その機能を削除したのが原因とみられます。


子どもの成長と発達は個人差があるとはいえ,脳からの自然な指令で発達していきます。

 赤ちゃんの発達は自然に私たち人間に備わった脳からの指示で起こります。


赤ちゃん自身は自らの力で成長します。
あなたの心の焦りがわが子を不幸にします。


わが子が他の子と成長が違うのは当たり前。
そんなことが、親にはわからないのです。


祖父母の時代は歩行器をつかっての子育てが主流でした。

今は、歩行器をつかってはいけません。
股関節や足に影響します。

歩けないのに歩かせるのは虐待です。
祖父母がすすめたらお断りしてください。
わが子の成長のリズムで。
わが子の成長を見守り支えるのが親の務め。

焦らない、焦らない。
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産後の母子密着

2014年12月06日 | 母子同室
最初の一週間」こそ育児体験を持たない、核家族化した今日の妊婦さんにとっては、子育て実習の大切なじかんです。

この人生の始まりにおける一瞬の手抜き、うっかりした瞬時の息抜きが、一生の悔いになります。
多くの赤ちゃんは天国のような胎内生活を経験し、産道ではこれまで経験したことのない痛みや苦痛の試練を経て、新しい生活が始まります。

それまでの暖かく宇宙遊泳のような楽しい世界と比べて、この未知の世界は騒がしく、まぶしく、寒く、そして重力のある、不自由な世界です。
心ない病院では、形ばかりの母との出会いを終えると、直ちに新生児室へとつれていかれます。

突然の環境の激変です。
そこでは心を慰めてくれる懐かしい母の匂いも温もりも、そしてやさしい声も聞こえてはきません。
不安を訴えても誰も答えてはくれません。
更に空腹を訴えても決められた時間が来るまで、その欲求は満たされません。
加えて新生児室では、おっぱいからの直接の授乳時のように、五官を通じて行う互いの心の交流は望むべくもなく、多くの場合一定に時間を決めて、しかも哺乳瓶で牛のお乳が与えられます。

おしっこや排便でオムツが汚れて不快を訴えても誰も答えてくれません。
どんなにメッセージを送ってもお母さんは現れてくれません。
誰一人として不安や不満、そして甘えを受け入れてくれません。

このように出生直後より赤ちゃんの生理や欲求を無視し、大人のルールを 守る事を強制した扱いに、
やがて赤ちゃんはメッセージを送る事をあきらめ、人との交流・・・例えそれが自分の母親であっても・・・
お互いのコミュニケーションを取りやめてしまい、自分の殻に閉じこもります。
サイレントベビーの誕生です。
皆さんの大切なお子さんのために、見せ掛けのきらびやかさにまどわされずに心の豊かさを、母と子の間に育まれる基本的信頼と心理的一体感と、母と子の共生生活へと向けて素晴らしい出発(たびたち)の場として施設を選んでください。
分娩の時は、あなたもつらいけど赤ちゃんはもっとつらいのです。

赤ちゃんは不安や痛みに耐えながら狭い産道を恐怖に心と体を傷めながら、あなたに会いに、初めての世界に出てくるのです。

そのことをお産の時に考えると痛みが和らぎますのでイメージしてください。
出てきた赤ちゃんをすぐに抱っこしてあなたの胸で癒してあげてください。
この瞬間がとても大切です。
出生後2時間はお母さんの胸の上で至福の時間を過ごさせてあげてください。
母子分離をしないで生まれたらすぐに抱かせてもらってください。
 
いいお産が出来た赤ちゃんは生まれた瞬間から満たされた素晴らしいい表情をしています」
その時には「よく頑張ったね」「お利口さんだね」等と優しく、二人で楽しい会話を楽しんでください。
一方、無理矢理うまされた赤ちゃんは「悲しい顔で泣きます。
「いいお産」は、あなたとお子さんの絆がさらに深まり母性本能が生まれます。
主役は、産むあなたです。
あなたと赤ちゃんを応援しています。

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ベビーベッドはいらない

2014年12月05日 | 育児用品これはいらない
1987年に生後9週、13週、29週の3例の乳児を対象として、母親が傍から離れ、別の部屋に移動したときの額の体温変化を調べた実験があります。

3例ともに額の体温は低下ました。
1990年には8週から15週の11組を対象とした実験結果も報告され、母親がいなくなると額の体温が低下することが証明されています。
 母親が傍からいなくなると乳児は緊張して体温低下が見られます。
母親と知らない人が入れ替わると、最も体温低下が激しいことも証明されました。
人の視覚能力が最も高い時期は生後6か月頃で、この時期はサルの顔の区別ができることが1992年に英国から報告されています。
このことは母親の顔のわずかな変化に気付き、親の怒った顔に敏感に反応し、強い緊張状態が訪れることを意味しています。

  人の子どもはとても感覚能力が高く、置き去りにされたり、怒られたりするととても緊張して、ストレスや学習に関わる脳の海馬や、喜怒哀楽の情動に関わる扁桃体などが萎縮することが動物実験の結果から予想されています。
そのために将来ストレスに弱い脳になり、トラウマを受けやすくなると考えられます。
さらに動物実験では、心地よい思いを与えられた子どもは、脳内でオキシトシンと呼ばれるホルモンが産生され、ストレスから脳を護ります。

  子どもの頃にオキシトシンが脳内で産生されると、成人し自分のこどもを持ったときに子育て行動を上手に行うことができることも分かっています。
人間にたとえれば6か月までが非常に大事な時期であると考えられ、この養育期に母親の愛情を受けることができないと他者への信頼と自信が育ちにくく、将来多くの問題を引き起こすことが予想されています。

  人の体は200万年間大きく変化していませんので、200万年前に生まれた子どもも今生まれた子どもも一人にされると、捕食者から食われるおそれを感じると考えられます。

子どものラットを母親から離すと最初は鳴きますが、助けが得られないと捕食者から身を隠すためか泣き止み、泣き止むと同時にストレスホルモンのグルココルチコイドが通常の1000%程度まで産生され、脳を傷害します。そして24時間後に死が訪れます。
母親から離されることはとても恐怖に満ちたことで、ラットをかごに入れて母親から引き離すと、海馬に取り返しのつかない変化が起こります。

  また、子どもの方を向いて授乳するときに母親の脳内で5分間に1回程度の割合でオキシトシンが大量に分泌されます。その時母親は、子どもを本能的に受け入れるようになります。
もともと親子の愛情は本能的な愛情ではなく作り上げてゆかねばならないものなので、オキシトシンの分泌はとても重要です。オキシトシンは母乳中にも血液中よりより高い濃度で分泌されます。
 今年の6月に成人を対象として、オキシトシンを吸入させると他人を信頼できるようになることが報告されました。
母乳を吸う乳児は母乳中のオキシトシンを嗅いで、人を信頼できるように育つのかもしれません。

  乳臭い母親が傍にいることはとても心地よく、基本的信頼関係を作るのに必要です。
母親から離され一人で緊張して眠りが浅くなると、活動時に産生されるノルアドレナリンと呼ばれるホルモンが多く産生され、入眠中に脳内で産生されるセロトニンと呼ばれるホルモンの産生が減り、バランスが崩れると将来、衝動的な行動を取るような異常事態が生じる可能性があります。

人間のように未熟な大きな脳を持った動物の親はその脳が成熟するまで多くの犠牲を払って子どもを守らなければなりません。
未熟な脳を持って産まれた動物の親は、間違いなく親は子どものための存在です。

  子どもが親のための存在になったときが子どもを乱用するabuseです。世界で最も少年犯罪が多いと考えられるアメリカではベビーベッドが当たり前かもしれませんが、東洋では子どもの檻に見えると考える人が増えてきていると思います。
すぐには困難ですがベビーベッドは廃止すべきと考えています。
新水巻病院 白川嘉継先生
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授乳方法がわからない

2014年12月03日 | 子育ての悩み

これまでに来た質問の中からご紹介します。

赤ちゃんが泣き、授乳方法に不安感を持つお母さんが多いので今回は下記のQ&Aを紹介します。
     
 ******************

授乳方法について教えてください。

妊娠中はいろいろ相談に乗っていただいて無事4月に女の赤ちゃんを産みました。

今日は現在2ヶ月ですが赤ちゃんのことで相談です。
出産後はあまり母乳が出ずほぼミルクで育てていました。

ミルクを上げる前に母乳を必ず吸わせていました。

少し前までおっぱいを両方で5分くらいづつ吸わせ、ミルクを140cc足していました。
 
先日あまりにも赤ちゃんが大きくなっていると思い近くのスーパーにあるスケールで計ったところ6.15kgありました。

ついでに母乳の出具合も計りましたが100g以上出ているようです(スケールが50単位で正確にはわかりませんが)
母乳が思った以上に出ているので昨日から日中は母乳だけにしました。

間隔は今までは3時間から4時間だったのを2時間おきくらいにしています
が、おなかがすくのかおっぱいを20分くらい吸っていても泣くのでミルクを60cc~100cc足します。

それでも足りないと大泣きしてしまいます。
夜は母乳プラスミルク120ccにしていますが、まったく寝てくれません。
いい授乳の方法がありましたら終えてください。
**************
回答  たまごママネット医師団

赤ちゃんの栄養としてできるだけ母乳がすすめられますが、母乳のでが少ないなどの事情でミルクを足すこともよくあります。
 母乳でなければいけないと考える必要はなく、そのお母さんを取り巻く様々な事情を考えて判断することになります。ですからミルクを足すことで特に心配することはありません。

質問のお母さんは母乳が自分で思っていた以上に出が良かったようです。

この様なときにはうまく母乳とミルクを使うようにします。

母乳は消化が良く、胃内停滞時間が90~120分と短く、赤ちゃんは2時間も持たずにお腹がすいてオッパイを欲しがります。

またオッパイを吸うと気持ちよくなりそのまま寝てしまい、しばらくするとまたオッパイを欲しがるということも見られます。ですから、2時間も空けないぐらいに日中はこまめにオッパイを与えます。
 
20~30分の授乳時間で十分です。
もっと欲しそうにしていても、できれば抱っこや、外気浴などで様子を見てください。
それで2~3日がんばれれば母乳の分泌量が増えてきて、オッパイだけでできるようになります。

もしどうしても大変なときにはミルクを足してください。
夜間はオッパイにミルクを足してください。
 満腹中枢の発達する3ヶ月前の赤ちゃんは、お腹いっぱいでは満足しないでくたびれるまで飲みます。ですから量は決めないで飲むだけ飲むようにします。
そうすれば寝てくれるようになります。
もし日中に母乳だけで大丈夫になれば、夜のミルクの足す回数を減らすこともできるようになります。
 
母乳でもミルクでも大切なことは抱っこして、赤ちゃんの眼を見て良く声をかけながら与えるということです。
お母さんの負担にならない範囲で試してみてください。
 
    **************

無理せず赤ちゃんと相談しながら気長に進めてください。
応援しています。
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育児書を捨てて子育て!!

2014年12月01日 | 育児不安
 子どもは、「宝」ですね。
親は子育ての中で、学び成長していきました。

そこには、マニュアルもない、育児書もない。

全ては、日本の家族制度である大家族が、親から子へ「伝承」されてきたのです。

子は、子育てを家族の中から学んでいました。

自宅でのお産は、子どもにとっては「学びの場」でした。

きたるべき時に備えて、知らず知らずに学んでいました。
子育てについても同じように、家族の中で学びました。

年長の子が下の子を「子守」することで、赤ちゃんの「あやし方」「おむつの替え方」「遊び方」「家事」など子育てや生きていく上で大切な多くのことを学びました。
そこには、育児書、育児マニュアルなどを売る「悪徳出版社」は存在しませんでした。

そんな「本」は全く必要なかったのです。
今、多くの子育て中の「親」が、不必要な育児書やお産のための情報誌を購入し、悩みを深めています。
特にひどいのが育児書です。

育児書は、「粉ミルクメーカー」「不必要な育児用品」のPR雑誌です。

型どおりの育児情報と金を使わせるための欺瞞に満ちた文章に、だまされ購入しています。

子どもの「猿ぐつわ」である「おしゃぶり」は拷問の道具である。
親の都合で口をふさがれている赤ちゃんを見ると情けなくなります。

この行為が「依存症」の始まりであり自立の妨げになる。
赤ちゃんが「欲しい」といったわけでもなく、親の愚かな見栄や欲望を満たすための子どもは「大人のおもちゃ」とかしている。
子育ての「第一歩」は育児書を買わないこと「捨てる」ことである。
育児書のために、子育てに苦しんでいる「親」が非常に多い。

マニュアル世代の親たちにとって、必需品なのであろう。
でもそれによって「苦しむ」のは親ではなく「犠牲者」は赤ちゃんであることを忘れてはならない。

「赤ちゃん」は一人一人顔が違うように「心」「体」「成長」皆違うのである。

その子にあった「育児書」は存在しないのである。
今すぐ「育児書」を捨てて、内なる心の中にある「ヒト」としての本能に目覚めよ。
今の日本人は、快楽を求め過ぎた結果、その本能を失ってしまった。
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