柿生のあじさい寺「浄慶寺」訪拝後の帰路曹洞宗「東林寺」へ向かう畑の畦道でハイビスカスの様な一本の「ムクゲ」(木槿)がたくさんの蕾をつけている中で数輪ほど開花し始めて可憐さをアピール中である。関東甲信越もここ10年でもっとも遅い「梅雨入」りとなったがこれから本格的な夏到来、人も植物も元気がなくなる季節に次から次に大きな花を咲かせる「ムクゲ」は夏を彩る代表的な花木で希少である。アオイ科フヨウ(ハイビスカス)属の落葉低木でお隣の韓国の国花である。日本には平安時代に渡来し庭木や生け垣として利用されている。「フヨウ」にも似ているがその違いは雄しべで、まっすぐなのがムクゲ、5つにカーブしているのがフヨウ。華やかで柔らかい花姿は今の時期、清涼剤的存在となっている。(2106)
川崎市の長尾丘陵の一角に「川崎のあじさい寺」として知られる天台宗寺院「長尾山妙楽寺」は鎮座する。昨年は新型コロナウイルス感染拡大防止の為中止となった。現在も緊急事態宣言下ではあるが、6/20には「長尾の里 あじさいまつり」が開催されることとなった。関東甲信越も例年より5日遅く梅雨入りが発表されアジサイの美しさが際立つ時を迎えた。今年は開花が一週間ほど早く「山門」から参道、「閻魔堂」奥の斜面、「本堂」前の庭園、本堂左横の斜面に植栽されている20種類、1000株のアジサイ達がまるで競い合うように咲き満開となって「アジサイワールド」を創り出している。梅雨期の代表花として「アジサイ」は欠かせない。「アジサイ」は別名を「七変化」の花といわれるように、それぞれ種ごとの持ち色で色鮮やかな美を表現している。境内はアジサイのグラデーションとなって「川崎のあじさい寺」の名に相応しい美しい光景となっている。(2106)
鎌倉は「アジサイ」の名所&宝庫のオンパレード、江ノ電沿線をはじめ各駅に鎮座する寺院、神社は今あじさいが見頃のピークを迎え多くの鑑賞客で賑わっている。「藤沢駅」から江ノ電に乗ると単線のため民家とすれすれの狭さの中をくねくねと走る車窓からは新緑と色とりどりの美しい咲いたアジサイがなんとも心地よい景色である。途中駅の「極楽寺駅」に下車すると駅前の道を隔てた向かい側に個人のお宅のようであるが、よく手入れの行き届いた土手(斜面)に数千輪はあろうかという色鮮やかに咲く「青紫色のあじさい」が目に飛び込んでくる。これから始まる鎌倉の「あじさい巡りの旅」にふさわしいスタートである。(2106) .