文字自体に「格」はないだろうが、書状を提出する相手先により書畫が変わる。
これを文格というが、これも宝暦の改革の一端で、様々な「様」文字が十七通りある。
重賢公の仰出によるものらしいが、藩の外への文書はどうであったのかは判らない。
「様」と「殿」の区分けばかりではなく、なかなか面倒なことではあるが、古文書を読みながらはたしてこれが行きわたっていたのだろうかと首を傾げている。
「様」と「殿」では、「様」が格上のように感じられるが、今では公文書は「様」になっている。
「殿」書きがなくなったのは、平成8年(1996)のころ「従来、公文書の名あて人に付ける敬称については、「殿」が多く用いられてきたが、その取扱いを下記のとおり定めたので、趣旨、敬称の使い方等を貴所属職員に周知徹底し、公文書の作成にあたっては遺憾のないよう取り計らわれたい。」という依命通達によるものである。
実施時期については「平成8年4月1日以降施行する文書から実施する。」とあるから、28年前に「殿」が公文書から消えた。
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