日帳(寛永六年八月)廿七日~晦日
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| 廿七日 奥村少兵衛
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走リシてんりう寺 |一、東小倉てんりう寺召仕候小者、筑前へ走り申候をとらへ、今日誅伐申付候也、
ノ小者ヲ誅伐 |
馬盗人ヲ田川郡ヨ |一、田川郡にて馬をぬすミ申者彦松、今日田川郡ゟ引せ越候也、
リ引カシム |
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| 廿八日 安東九兵衛
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| (南条元信室、細川興秋女)
なべかねヘノ重陽 |一、おなへ殿・御かね殿へ九日之呉服、京御納戸小山善次■郎被相渡候事、
ノ呉服 | (筑紫重門室、細川幸隆女)
|一、御昇衆早川加兵衛、長崎ゟ、為御飛脚参候を、今日差戻候事、
|一、御長柄衆二人ニ鮭を 三斎様へ被進之候もの、今日状共持参申候事、
| (敦行)
三斎ヘノ重陽ノ使 |一、三斎様へ九日之御服持参被仕候御使者、書付を以、御年寄衆へ伺候ヘハ、続平右衛門以を可遣之
者ヲ続敦行へ命ズ | 旨、被仰越候間、則平右衛門尉方へ申渡候也、
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| 廿九日 奥村少兵衛
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|一、牧丞太夫与小頭北山清兵衛登城にて申候は、丞太夫与七田少太夫江戸御供仕候処、七月十七日ニ
| 於江戸病死仕候由、申候也、
買入レシ材木ノ品 |一、山田加左衛門・松本彦進両人ニ申渡候は、御材木上かたゟ買げ申候ニ、上々ふしなしと送り切手
質ノ吟味ヲ買物奉 | ニ在之を、遣候所見候ヘハ、悉節御座候を、御大工・御材木奉行・御作事奉行、何茂其ふしを隠
行等ニ命ズ | シ、入木なと仕申候、右ふし有ノ木を節なし木二仕候ヘハ、過分ニ直段ちかひ、御損ニ罷成申
| 由、申仁御座候間、右ノ分ニ仕候やと、但、左様ニ茂無之をむさと申なし候や、各両人御吟味候
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| 而、極可被置候、若此段以来、立 御耳ニ、御尋茂候ハヽ、御前にて有躰ニ可被申上様、能御改
| 置候へと申渡候事、
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| 晦日 安東九兵衛
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町牢ノ囚人腹中ヲ |一、吉田縫殿助登城にて被申候ハ、此比町之籠ニ被成御預候囚人、事外腹中を煩、籠者之ものともめい
煩ヒ同囚等迷惑ス | わく仕候間、急度御誅伐被仰付被下候へ、其内は籠ゟ外へ出し、くひかねをさし置可申由、被
町奉行誅伐ヲ願フ | 申候間、其分ニ被仕候へと申渡候事、
頸鎖ニテ牢外ニ出 |
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