随分前のことだが、御先祖様が「組頭」の職にあったと仰る方から、その職務が如何なるものだろうかとの質問をいただいたことが有った。
今般「熊本縣史料・中世編Ⅱ」に「組頭心得寫」というものを見出し、ようやく回答申し上げることができる事となった。
6組の「御備組」は最前線で戦闘員として働く、その1組の構成が上記の図である。同様に殿様にそばにあってお守する「御側組」、又留守の御城を守る「御留守居組」で構成されている。
番頭の下に12組600人のお番方が付属し、組頭は約50人程の小隊を率いていることが判る。
家老等 十二人 廿二人 六百人・十二組
○備頭------+--番頭------組頭-----番方
| 五十人 千百八拾餘人
+--鉄炮頭----小頭------------------足軽
| 十四人
+--副頭
| 二人 四百三十人・十二組
+--長柄頭---------------------------足軽
| 六人 又小荷駄奉行トモ云フ
+--物奉行
その「組頭心得」が以下のようなものである。但し、平時における「組頭」の職務についてはいまだ資料を見出さない。