具体的に小・中・高校でスモールグループメソッドをどう実施したらいいでしょうか?
春平太は、次のようなイメージを抱いています。
<カラッとした姿勢を作る>
例えば、数学の時間で考えます。
得意、不得意な生徒がいるでしょう。
各々、自分のレベルと思うグループに分かれるのです。
そのとき、劣等感や優越感を持たないで、カラッと分かれるようにすします。
「数学で低レベルの人が、図工、音楽、体育で高レベルのグループに属することなど、いくらでも起きる」
「みんなそれぞれに得意があるのだからカラッと割り切って自分のグループを選べ」
と教師は説くべきです。
そして、グループメンバーの新陳代謝はありにするのです。
<一人はずれた生徒に対処する>
時には、最低レベルのグループにもついていかれずに、一人はずれる生徒も出るかもしれません。
あるいは、最高レベルのグループより一人飛び抜けている生徒も出るかもしれない。
そのときこそ、教師の出番です。
教師は、彼の相手をし、彼が自分のレベルからネクストナレッジを求めるようにするのです。
それも教師の腕です。
<文科省は複数のテキストを供給する>
文部科学省は、複数にレベルに応じられるテキストを認定します。
生徒が机と椅子を動かして、グループをつくります。
そのとき、各グループが、自分のレベルにあったテキストを選べるようにします。
複数レベルに対応できるテキストは、次のように作ります。
教科書レベルの知識が消化できないグループのためのテキストには、
その前段階の知識を層のように重ねます。
どんどん昔やった基礎に戻っていかれるようにします。
高校の代数のテキストには、中学の知識にももどれるように素材を付加します。
あるものは小学校レベルにも戻れるように知識を付加しておきます。
数字を文字で示す考え方、分数の考え方から、かけ算割り算の考え方、
最終的にはひと~つ、ふた~つと数えた自然数にまでも戻れるように、
素材の層を構成しておきます。
<余力のあるグループには>
テキストレベルを消化して知力の余るグループには、
さらに進んだ知識をも展望できるようにしておきます。
高校一年の代数の本に、順列、組み合わせの考え方を付加します。
あるいは、確率、統計、微分、積分からさらには偏微分の考え方をも
のぞき見られるものを作ります。
それらの導入知識も付加しておくのです。
数に関する哲学というか思想を一般的に述べたものも付加します。
こういうテキストを複数作って、学校に供給するのです。
<リーダーを選ぶ>
各グループはみんなで学びます。
語り合いながら学びます。
教師はリーダーを選びます。
彼に学びをリードさせます。
時には、リーダーも交代させます。
互選したいというグループにはそうさせます。
教師は、グループからの要望に応じて、コメントをしながら、各グループを回ります。
<滅びの途を回避するために>
春平太の理想クラス状態イメージはこのようなものです。
これが実行された時、日本の生徒の知性は躍動を開始すると確信します。
日本が滅びを回避できる道はここにあると思います。