一つの内定もらうのにこんなに大変だなんて、というのは知ってはいたつもりだけど、若者の生き方を捉えるとき、こんなにも就活が人生の重要度を占めているのか、それこそが現代の煉獄なのかもしれない、と思う。
これだけの美男美女の俳優たちが出ていて全くの愛の交換もない。そこには就活によって人間関係をずたずたに分断される青年たちの呻きが聞こえてくるのみ。
これがあの青春時代なんだろうか、もう年を取りつくした吾輩には一切分からない世界でありますが、こんなもので人生の空しさを感じる若者がいるようだったら、哀しい話だ。
もっと違うところで人生を悩んでほしい。愛について悩んでほしい。生存について悩んでほしい。セックスについて悩んでほしい。重要だとは思うものの、就活なんて、一瞬の学生活動であるべき。
映画としては、驚くほど、この就活に伴う人間不信を徹底的に暴き出す。人間がその瞬時に思うことをツイターにするという前提であれば、あれなんて、全然薄っぺらで軽い想念だよ。それはみんな誰でも一瞬には考えること。普通で、当たり前で、つまらない想念であることは間違いない。
こんな小説が売れるから現代の若者はますます小さくなっていくのではないか。少々驚きの若者観でありました。
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