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バーン・アフター・リーディング (2008/米=英=仏)(コーエン兄弟) 65点

2009-04-30 11:16:48 | 映画遍歴
ゆるゆる系の脱力犯罪映画といえようか、肝心のCIAもホントこんなにゆるーくなってしまっているんでしょうか、くすっと笑えるシーンも多いけれどもそんなにおかしくはない。

それはお笑い芸人であまり面白くないけど笑ってあげないといけないのかなあ、という微妙な空気にも似ている。コーエンって、考えたらコメディがお好きで初期の作品(「バートンフィンク」等)以外はほとんどその系譜に立っている。前作の「ノーカントリー」もシリアスそうで実はコメディであると思う。

さてこの映画、実に多彩な俳優陣。コーエンって、好かれてるんだろうなあと思う。映画を撮るぞ、と掛け声を上げるとすぐ俳優たちが集まってくる感じ。そんな雰囲気でこの映画は作られたのだろう。

だいたいコメディ演技のほうが難しいのだ。ブラッド・ピット。見かけはいいが、頭は空っぽの軽い役を演じている。超一流の俳優がこんな役を演じるのも監督への信頼が強いことに他ならない。この映画で一番目立った俳優である。特にまさかブラピがあんなへまを起こして、あんなところで簡単に殺され、またその殺され方がある意味ブラピらしくなさ過ぎて気の毒でホント衝撃的でびっくりしました。

映画としてはその馬鹿馬鹿しさの一人ひとりの演技を見る映画なのかなあ。テーマとしてCIAを軽く批判しているとも思えないし、「ノーカントリー」のあと、軽い映画を作りたかったのかもしれない。そんな息継ぎがする映画でした。

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