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たかが殺人じゃないか (昭和24年の推理小説)(辻 真先 著)(東京創元社 2020) 75点

2021-01-03 08:15:22 | 読書遍歴

昨年のミステリー界でベスト1を獲得した作品です。名古屋の戦後の黎明期を、当時の映画・世相部門より細かく再現した丁寧な作品作りが際立つ力作です。

ただ、肝心のミステリー部分があっと驚くような展開になっておらず、本格ファンとしては期待外れと言わざるを得ない。ミステリーの評価というより、驚くような当時の時代を見事に再現した緻密な描写に尽きるでしょう。

この時代は辻さんの主人公たちと同じ思春期でもあり、どうしてもこれだけ言っておきたいというある思いがあったのでしょう。それは評価したいと思います。


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