関西きっての人気及び実力劇団だ。今回の出し物は「漂流」。人生はそろそろ終わりに近づいている吾輩も今でも漂流していると言える。相変わらずドタバタ劇からの始まりであるが、時々どすんと居座ったような静かな人生への吐息が感じられる内藤ならではの演劇である。
深い。舞台狭しと溢れている様々なガラクタさえいとおしくなってくるから不思議だ。
出演者の演技の達者感も抜群だが、バックに流れる映画音楽ががぜんいい!確か10代後半の時に聞いた「さらばベルリンの灯」だと思うのだが、この曲は僕の好きな映画音楽ベストに近い。なるほど内藤は一生青春派であるのだと思う。ノスタルジーが蔓延。
そう、この演劇は人間、死ぬまで漂流している。それは死ぬまで続くのだと言っている。時々流れる本音のセリフがはっとさせられる。秀逸な演劇である。
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