
前作からまだ3カ月ぐらいで新作。見ている方は嬉しいけどやっている方は大変なんだろうなあ。そしてまたまたすこぶる面白い演劇を見た感じがする。
7つの寸劇をただ見せるのかなあと思っていたら、それらを切れ切れにカットし、重層的に見せつける。
まずこの方法だったら観客は面白いけれど、俳優は大変。カットしてその2秒後に別の人物を演じる羽目になる。気持の入れ替え。多少同情はする。そして演出家福谷の残忍な顔が見え隠れする。
話自体、それほど面白いものではないけれど、コントでないところが匿名劇壇の持ち味だ。こういう劇って、普通だったら見ている間楽しくて見終わったらそれで終わりというものも多いけれど、この劇は見ている間それほど面白くないけれど、見終わった後、じわじわと劇の楽しさを牛のごとく反芻している自分に気づく。
ひょっとしてこれは演劇の8 1/2ではないだろうか。劇を作る楽しみ、苦しみ、そして演劇への情熱・夢・絶望。福谷さんってさすが才能が充満してる。
まだまだこの演劇は行けるよ。今一番気になる劇団である。
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