
なかなか導入部から面白い。クロイツパイントナーは映画の仕組みを十分分かってる。そんなことを考えながら、どんどんミステリー仕立ての展開・幼馴染の恋人との恋愛を絡ませ、終局に持って行く技は褒められる。
完全黙秘の被告から全くデータを与えられず、自分一人で謎解きをして行く過程が意外と楽しい。題名・題材から想像できないエンタメ要素もある。この辺りはこの監督、映画に長けた人だ。
そして徐々に、そしてスピードを上げてラストのクライマックスに突入するわけだが、意外とこんなこと、パルチザンが出没していた戦争下では通常のことではなかったか、と僕は思ったのだが、それより、この映画のテーマは、これらを闇の奥にしまい込む一つの法律制定を暴き出すことにより、現代へと通じる人間の闇を見ることにあるかのようだ。
実際、勝者が敗者を罰するのはたやすいが、敗者が敗者を問い詰めるのは人間としての究極の問題だろう、、。考えさせられる映画であった。
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