予告編を見た時からイヤあな映画だなあと見るのをためらっていた。こういう冤罪モノってそもそも嫌いなんだよね。で、いろいろ避けてたんだけどけれど、結局見てしまった。2時間ずっとイヤあな感覚は付きまとう。それは見てしまった後でも同じ、、。
ふとしたことなんだ。女の子が男にちょっと振られたような感覚を持つ。幼児といってもそれは大人と全く同じ。女の子は裏切られたと思い復讐をする。わけの分からないただ恐らくよくないだろうことがらをつぶやく、、。
いともあっけなく大の大人が「嘘が真実よりも信じられやすい」という人間の盲点を突かれ、なす術もなく取り返しのつかない扱いを受けてしまう。それは現象的には無防備の鹿が人間の銃で殺されるのと同様にあっけないものなのだ。
何が真実なのか。この作品では最初からことの顛末を綿密に描写しているからいけにえにされてしまった男に僕たちは同情できるが、通常は、客観的に考えても僕たちはあの近隣住民の一員になり果てるはずなのだ。もしくは主人公のようないけにえにされてしまう危険性を常に持っていると言っても過言ではないだろう。
イヤあな映画だ。でも見なければならない映画も存在する。世に蔓延する冤罪の数々。僕たちは真実に近づくためにいかにすればいいのか、、。考えさせられる映画であった。この作品は主演のマッツ・ミケルセンの熱演と共に質的にも北欧映画の白媚であろう。
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