いつも見ている伽羅倶梨劇団。もう10年以上?しかし、いつも出し物は人情ものでいて、新鮮。そして心にしなやかに、またずっきりと入り込む。これはもうナオミさんの日頃の精進以外の何物でもない。そんな感じが今回特に思った。
何たって、演技している役者さんたちの観客を思いやる気持ちが動作、特に表情に溢れている。演技をしようと思っていただけではあんなハートフルな情景を創れない。彼らから観客に常にメッセージがある、という感じなのである。
それで、観客は彼らと一体化し、実にすがすがしいある意味独特の世界観を持つことになる。
さて、今回は郵便局の話。それは現世にもあの世にも繋がっている郵便局だ。だから、手紙・はがき以外は扱ってはいない。ましてや貯金や為替は一切ない。人と人とをつなぐもの、それはメッセージであり、通信物である。いいところを突いてるねえ。すこぶるいい。
こういう脚本が常に書けるということはナオミさんが常にピュアだということに他ならない。いやあ、驚きに値します。僕も少々見習わなければいけません。現世をただ何も考えず生きている僕には、アッパーパンチを食らったような演劇でした。
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