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ウルルの森の物語 (2009/日)(長沼誠) 55点

2009-12-24 16:18:48 | 映画遍歴
こういう映画を、子供連れでなく大の大人が普通に映画を観賞するまなざしで見てしまうことにそもそも無理があるのか、どうも椅子の座り心地が気になる2時間弱であった。

何故いい年をした大人がこの映画を見るのかという問いに答えるとただ僕の映画の鑑賞基本、「時間が合う」ということに尽きるのだ。でもちょっとさすがの僕もこの映画を見るに当たって躊躇したのは事実だが、、。

こういう映画って、新人監督の初仕事になるんでしょうか、ほとんど演出らしい仕事をこの映画はしていないように見受けられる。だいたい、肝心のウルル役の犬が真にただそこにいるだけで演技表現がゼロなのだ。

アニメまでとは言わないけれどもっと真実味のある演技(?)を今までこういう子供向け映画でもそれなりに撮っていたのではないでしょうか。このことのためにウルルの表情と同じく落ち着かない自分。

それでも、絵本と同じ幻想の国を訪ねるシーンは面白く、なかなか求心的でもあったが、父親が子供たちに危険な大自然に敢えて向き合わせるという考え方にいかにもの作りものめいたものを感じた人は僕だけだろうか、、。

だいたい、母親が命の危険を感じて行う手術に家族が立ち会わないということがあろうか、、。(いくら遠いとは言っても狭い日本でっせ。)

とか、その他突っ込みどころが多いのだが、この手の映画はそんなことすべて無視して、ただ子供とけなげな小動物のつながりだけを見つめていればいいのだろう。大体子供たちはこの映画を見て深くはないけれど、家族のつながりの確かさ、小動物の可愛さ、絵本と現実の物語のつながり、その不思議さ、美しさ、そういうものを断片的に感じることはできるだろう。

それで十分なんだろう。こういう映画は大人が入り込む余地はないのだ。子供たちのこの映画の感想を聞きたいところだが、出てくる小動物が可愛ければそれはそれで満足なのかもしれないですね。

はい、チャーミングで、ステキな話でした。それで十分な映画です。

この手の、他の映画もすべてこういう感じなのかな。でも、出演者は結構みんな真面目に演技をしているので少々浮いてしまいますが、、。

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