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赤井三尋『翳りゆく夏』(講談社,2003) 75点

2009-12-29 19:02:38 | 読書遍歴
冒頭から女子大生の就職内定の話が出てくる。大新聞会社に就職予定の学生だが、彼女は誘拐犯人の娘であった。それをリークした週刊誌により女子大生は内定取り消しを考える。それを阻止しようとする経営者側、そのため20年前の事件を今一度洗うことになる。

何かちょっと作りめいていると思う。無理に引き止める役員なんかいるのだろうかとも思える。現代とは逆の時代なのかもしれません。でも結構丁寧に書いているので面白い。どんどん読めてしまう。

この作品の欠点は犯罪の輪郭が途中で分かってしまうということかな。誘拐された子供がまだ見つかっていないということは生きれいれば20歳ということだ。ここから限られた登場人物から容易に誰が誘拐された人物なのか推測されてしまうのだ。

そこから犯人もある程度分かってしまう。そこが欠点だろうとは思うけれども、分からない人もいるだろう。その人は幸いなるかな。結構秀作。

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