8人の群像劇。イギリス・ロンドンで同時多発バステロが起こったことはまだ記憶に新しい。この8人は何組かのほとんど接点のない関係の人間劇である。その中にはテロ犯人もいれば、近親相姦の姉弟、教え子を部屋に連れ込む大学教授等々何ら事件に関係のない人たちがいる。
とにかくセリフが膨大でハード。その中で気持ちを伝えなければならないから、俳優にかかる重責は想像を超えるものがあるはず。8人の役者はそれぞれそれをやってのけた。素晴らしい。舞台はペーパーが飛び交い、水びたし。面白い大道具作りだ。
でも、この演劇、このロンドンテロとそれぞれの日常がどういう関係にあるのかはっきりしない。自分の心に投影する何かが感じられないのだ。でもそれは演出でも演技のせいでもない。脚本そのものがそもそもそういう体裁になっている。
面白いけれども、何故か自分の心に響いてこないそういう意味では空虚な劇ではある。でもそれは恐らく自分自身の問題なのかもしれません。そう思う。
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