珍しく、マンションでの二人の死体から始まるミステリーを加味した愛憎劇。楽しめました。開場すると舞台に二人の死体が。それを観客は眺める。そして劇は始まる、、。
二人の親子と時計屋の男性との三角関係をテーマに、重苦しいけれど複雑で繊細な愛の姿が醸し出される。それと並行してこの事件をスクープして、真の人生の姿を知ろうとする記者の懊悩が描写される。
私としてはこの三角関係はよく理解できた。そういうこともあるわいと、彼らの心情のさざなみを想う。よくできた脚本だ。ただ、一方、記者の苦悩がそれほど伝わってこない。愛の分析だけでは物語としては不足していると思ったのかもしれないが、どうなんだろう、、。
途中、母親の別の恋人との諍いで冒頭の殺人光景を勘違いさせる取り組みなど、ミステリー的にもはっとさせるなかなか秀逸な脚本に拍手をしたい。
後、照明がイエローを主体としたものなのだが、最後まで少々暗く、もうちょっと明るくして俳優たちの顔の表情をよく見たかった感もあります。
この劇団はずっと見てますが、なかなかイケマスよ。今日もルンルンです。
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