何と面白い設定。心情的にみんながワカル映画だ。これだけ面白い脚本なのに、監督の技量ってやはり映像にそのまま出ちゃうんですね。
多少シリアス気味のコメディ風に味付けしようと思ったんだろうが、どうも演出がまどろっこしい。映像がこれだけの素材を具してても、しゃきっと締まらない。班長の雪解け気味の気持ちの流されようがいかにも早過ぎる。情緒に流され過ぎてる。とか、いろいろ勝手に僕は吠えてます。
結局北の工作員は故郷に家族を人質として残さざるを得ない永久工作員(永久革命者)なんだよね。その悲哀、痛みはやはり強烈、鮮烈に描いて欲しかった。ちょっと甘い。
あの韓国基地の上司は正体を知られながらも隣のおばさんを殺戮しない。(幼児まで非常に殺していたに) また、あのラストの少女の出現は、じゃあこれからどう展開するのだろうと驚く。(幻想でもよかったのではないか。)
好きなギドクの脚本だからシビアに感想を述べました。まあ、それほど目くじらを立てなくてもいいか。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます