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屋上の道化たち(島田 荘司 著) (2016 講談社) 75点

2016-11-13 22:53:18 | 読書遍歴

久しぶりの島田 荘司。そして懐かしき御手洗潔名探偵、なんだが、最後の方にちょっくら出て来て名推理をして、そして終わり、というそりゃあ、なんだか、投げたような書きっぷりでしたが、それでも、この、「まったく自殺する気がないのに、その銀行ビルの屋上に上がった男女は次々と飛びおりて、死んでしまう。いったい、なぜ? 」という謎解きにはぐっと惹かれるものがある。

この謎だけで本を買ってしまった人も多いのではなかろうか。

御手洗潔シリーズもこの作品でもう50作品目だとか。そりゃあ、こういう書きぶりもたまにはあるのかな、と思っちゃう。

でもこの謎解きは、思ったよりまあ予想以上でしょうか、もっと荒唐無稽な解答編になるもんだと思っていたので、かなり安心いたしました。

あの、本文以外の描写も実に楽しく読ませるし、島田荘司が通俗的になった感もあるが、でも逆に面白かった。彼自身、かなり乗って書いていたんではないだろうか。そんな筆っぷりであった。

僕は、久々の島田作品なのでか、大いに楽しませてもらった。


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