前作パリ版は少々退屈した記憶があるが、パリからニューヨークに変わり、テンポが速く面白さは倍増。アドリブ風の脚本も考えたらよく練られていることが分かる。これはデルピーの成長記録だ。
芯はやはり夫役のクリス・ロックだろう。達者な演技でしかっと決め、受け止めている。こんなにうまい役者だったっけ?父親役のA・デルピーも風貌と言いまさに年寄りのやんちゃをうまく好演。
途中でこれは女性版ウッディ・アレンだなあと気づく。最近のアレン映画は会話のエスプリが効いていないので、むしろこちらのアレン映画のほうが面白いとは言える。でも、あんなにフランスをバカにして大丈夫?と、心配する向きもある。
そして肝心のデルピー。もはや美貌では闘えませんな。ずっしり来る重圧感。これがあのキェシロフスキ映画で、軽やかで愛くるしかったデルピーだなんて、、、知る人ぞ知る。
アレンの後を追うのなら彼の多作ぶりから題材はどこにでも転がっていますよ。次回も期待しますヨ。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます