平日の千秋楽公演。土曜・日曜に仕事を持っている僕にはこれはありがたい。早めに行くと開場前で、向かいの、もはや散ってしまった桜の木の下でぼんやりと開演を待つ。結構気温が低い割に日差しがあって、いい時間です。人がそろりそろりと入って行くので、僕も入場する。
僕も含めて館内は結構年配者が多く、出し物が人情喜劇だからかなあとも思うが、しかし若者も多くいる。みんなに愛されている劇団なんだなあ。僕はまだ2回目。
幕が開き、サイド側にプラットホームが設定してあり、老人二人の掛け合い漫才風の出だし。面白い。そして何となく便利屋に就職する二人。その便利屋の多種多彩の仕事。観客が興味を持っているものを出し物にする徳田の才能には脱帽する。
この老人二人が実は若いのだということを僕らは知っている。何と劇では70歳風ということなのだが(一人があとで59歳だと分かる)身長も二人は高いし、デブ・ヤセの漫才風容貌。そりゃあ面白くなるだろう。これが実際に齢60歳を超えた役者にやらせるとまた違った悲壮感も漂うはず。そのところはずばり決まっている。59歳という老人役の方はまだ確か30代の青年ではなかったか、、。なかなかうまいね。
最後逆転劇もあり、なかなか面白かったが、ヤセの老人が昔刑事だったことで、便利屋の店長がちょっとたじろぐシーンがあったが(あったように思ったが)これは店長に過去何か後ろめたい事件が隠されているのかなあと思ったが、そのまま消えていた。 また、便利屋の一番の働き者の若者が年齢偽装の老人となんらかの関係が実はあったのかなあという演出も感じたが、これも何もないまま終わる。まあ、それらを膨らませると延々演劇時間も増えていくことになるが、、。 とはいえ、貴重な110分であった。僕はこの劇団の構成員が若い方から初老の方まで幅広い劇団員を抱えているとこともあり、劇の便利屋の構成をそのままオーヴァーラップして見てしまった。劇が好きで仕事をしながら夢を追っている劇団員の人たち、その方たちの心情もこの舞台でしっかり見て取った。 次回の演劇もまた楽しみにしています。それにしても、劇場を持っているというのは強いですね。観客も安心できますから。
昨年秋に続いて2度目のご来場、劇団をやっている者にとって最高の喜びです。
そしてまた、よく観てくださり丁寧な感想、とてもウレシイです。おっしゃる通り、便利屋プレゼントの社訓「安心・信頼・笑顔」は伽羅倶梨の団訓??かもしれません(笑)
当然のことかもしれませんが、舞台は最終的に本番でお客様の笑い声や息使いが宙に舞い、舞台と一体化してこそ出来上がるものと思っています。伽羅倶梨のお客様は本当に素敵です。
だからこそ、次も頑張れます!
秋もまたお待ち申し上げております♪
追記・・・徳田ブログに来てくださりありがとうございました、おそくなりましたが返信のコメント書かせていただきました。
劇場も映画館も満員でこの時勢を考えますと嬉しい限りです。
橋本さんは一度見たときから思っていたのですが、往年の名脇役女優の賀原夏子さんに似ていますが、関係ないですよね?
映画は東京資本ですが、でもみんな大阪弁がうまく、圧倒されました。
次回の演劇、とても期待しています。
それでは。