韓国映画ではめずらしい法廷もの、しかもかなり上質なミステリーを映画化した香りのする佳作であります。
【ハ・ジョンウ】がめずらしくお堅い弁護士役。さすがこの役柄でもうまい。何でもできるんだね。彼の中から湧き出る何かがあるのかな。対する検事役の【パク・ヒスン】は役柄的に受け役でまだまだ全開せず、といった感じ。
出番が少ない割には演技力を求められる被疑者役の【チャン・ヒョク】は冒頭とラストの法廷とそしてジ・エンド前で一気に演技爆発。ある意味役得でさえある。
この3人の演技も見事なら、何しろミステリーファンには面白い展開で、じっくり画面を追うことのできる演出も見事である。
ただ、ミステリー的には突っ込みも多いのがこの映画の特徴で、死体がないのに緊急逮捕という疑問がまず第一。あの死体移動だったら何故警察の実地検証で分からないのかという疑問。
さらに何より冒頭からのカメラワークで被疑者をシロに見せる憎い仕掛け等々、言いたいことはいろいろあるがまあ面白かったから赦してあげよう。韓国映画でも珍しい種類のミステリーに加点します。
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