昨年通った美術史美術館の裏側が見られるというので早速有楽町で見ました。美術館を経営するまさに一企業のごとく予算攻防経営戦略。と一転して、お客様係という最下層の非人間的な対応が取り上げられる。
この映画を見て即、美術史美術館の美術品を見たことにはならないのだ。それほど絵画等が紹介されるわけではない。視点はこの美術館を支える、取り巻く環境とその中身である。
映像が緻密だ。なのに、もったいないことに、正面から美術品一枚が取り上げられるわけではないのである。あのブリューゲルの名作「バベルの塔」でさえ、持ち運ばれるときにやっと垣間見えるだけである。ましてや超名品「農民の婚宴」は全く出現しない。
でも我が眼は瞬いている。楽しい。うれしい。面白い。至福である。まさに美術史美術館のバックヤード見物である。それは人生のごとく、表もあれば裏もあるのだ。
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