今回は映画的題材でもあり繊細な演出だったなあ。家族のチカラ、歴史、生きてゆく希望、そして諦観、何より血縁、民族、国籍とは、といった切実な問いが冠婚葬祭の儀式の中で各自自問することにより掘り下げられ、その経過が圧倒的である。
作りごとでない自然な流れが実にいいです。まさにそこに私の家族の姿があるように錯覚してしまうほどだ。こういう一同が集まる血縁の繋がりは誰もが経験しているところ。その自然な展開が実にリアルだ。
観客はみな自分の家族のことを思い起こすだろう。私家的で、だからこそ映画的なんだろう。リズムも映画っぽい。
戦い済んで日が暮れて。兄弟たちの葛藤が始まる。彼らは姉の死から、姉の人生を辿ろうとする。でもそれは彼らの家族史、すなわち己れの人生を辿ることでもあった、、。
儀式はそれでも時間通りに進行する。朝鮮式での葬儀である。姉は日本式葬儀を願っていたはずだと誰かが言う。長男はそれを遮り、言う。彼女の勝手にはさせない。祖国のことは俺と姉との闘いだと述べる。
さて、その時の若いあの3人の視点はどうだったんだろうか、、。この劇、大人たちの感情の起伏は良く描かれていたが、当時の若い人たちの思いは、僕たちにそれほど伝わってこない。少々そこが物足りない気もする。
あの中学生の男の子はラスト、後ろを振り返り、何を見たのか。
済州島から流れ着いた雲間からの雨を見たのか。彼らの未来は明るかったか。それとも大人たちと同様、国という憂慮した想念をずっと持ち続けなければならないのか、私たち観客には伝わってこなかった、、。
でも、それでも飛び切りの秀作であることは間違いない。
ご来場いただき誠にありがとうございます。
非常に嬉しいお言葉もいただき感激です。
終演後挨拶したかったのですが、できずじまいですみません。
ご来場本当にありがとうございました。
昨日は力作にご出演、観客として印象に残る演劇でした。兄弟が多く、ぐちゃぐちゃになるなど面白かったです。練間さんは、作者としての位置どころ、難しかったのでは。
ところで、三村さんは「冷凍うさぎ」の一員だと思っていたのですが「コトリ会議」に移ったんですね。PAMにも出演されてました。いい俳優さんです。
次は神戸ですね。頑張ってください!
三村るなは冷凍うさぎの団員ではなく、実はフリーの役者だったのですが、晴れてコトリ会議に入団したという次第です。
ツイッターでは発表させていただいたのですが、実は劇団冷凍うさぎを退団致しました。
俳優としては変わらず、いやより一層活発に活動していく所存です。
今後とも応援頂けましたら幸いです。
本年もお世話になりました。
来年もよろしくお願いいたします。
冷凍うさぎの退団のことは今朝、練間さまのツイートで知りました。
でも、この1、2年は冷凍ではあまり俳優として技量を発揮できる役柄ではなく、実は心配しておりました。
僕は最初に見た「we are ~」以外では、昨年のPAMの旗揚げ公演、2人芝居、3人芝居、1人芝居が圧巻で、今でも脳裏に浮かびます。今年も「仮説『I』を棄却するマリコ」「ロックンロール」がよかった。
やはり練間さまは主役が一番力量を発揮できると思います。自由な空間で、さらに自分を解放してください。応援していますよ。
それでは、また。